独裁者達個々人の歴史をコンパクトにまとめている
160ページ程度のコンパクトな本に18人の独裁者を紹介しています。
そんなわけで、1人当たりの紹介は紙面に限りはありますが、
非常にコンパクトに纏まっていてわかりやすいかと思います。
とりあげている人物も始皇帝・ネロといった古いところから、
金正恩まで様々な年代を取り扱っています。
最も、選挙できちんと選ばれたアメリカ大統領である
トランプ氏も独裁者として取り上げているのはいかがなものか?
といった批判もあるかもしれませんが、
独裁者かどうかは別にしても、
人物紹介という面にのみフォーカスを当てれば知りたい情報かと思います。
(本書ではトルコのエルドアン大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領を
とりあげています。)
2017年12月27日水曜日
2017年11月16日木曜日
自衛隊の戦力―各国との比較 菊池 雅之
大型のムック本、写真が秀逸でわかりやすい
冒頭は緊急特集と題して北朝鮮問題を取り上げています。
まずは喫緊の課題をわかりやすく解説しています。
本書は大型のムック本(商品パッケージの寸法: 29.7 x 21 x 2 cm)なので、
写真が大型で迫力があるのが特徴です。
その分、内容的には解説部分が少ないかもしれませんが、
裏を返せば、コンパクトに要点がまとまっていると言えます。
現状の自衛隊の戦力を数字面でなく、
ビジュアル面で理解したい方には格好の入門書と言えます。
冒頭は緊急特集と題して北朝鮮問題を取り上げています。
まずは喫緊の課題をわかりやすく解説しています。
本書は大型のムック本(商品パッケージの寸法: 29.7 x 21 x 2 cm)なので、
写真が大型で迫力があるのが特徴です。
その分、内容的には解説部分が少ないかもしれませんが、
裏を返せば、コンパクトに要点がまとまっていると言えます。
現状の自衛隊の戦力を数字面でなく、
ビジュアル面で理解したい方には格好の入門書と言えます。
2017年10月17日火曜日
もぐらと奈加ちゃんが日本の神様にツッコミ入れてみた
日本の神様・神社の基本を楽しく学べる
日本の神様の基本を学べる入門書は数多くありますが、
わかりやすく書いてある本は数少ないのが実情です。
そう意味で本書は、漫画で日本の神様の系譜を簡潔に説明している良書と言えます。
特に八幡さまの項では
「分社数は全国第2位の、庶民の生活に密着したありがたい守り神。
地方の神様からセルフデビューした成り上がり派。つまり努力の人。」(p.55)
という説明をしており、何故、八幡様がこれだけ日本に多いかをうまく説明しています。
これを読めば、日本の神様がわかる!というよりは、
神社の入門書を読んでもよくわからなかった、
というタイプの方が、この本を読んでから他の入門書を読めばよくわかるかな?
という風に思いました。
漫画ですから、楽しみながらあっと言う間に読めますね。
日本の神様の基本を学べる入門書は数多くありますが、
わかりやすく書いてある本は数少ないのが実情です。
そう意味で本書は、漫画で日本の神様の系譜を簡潔に説明している良書と言えます。
特に八幡さまの項では
「分社数は全国第2位の、庶民の生活に密着したありがたい守り神。
地方の神様からセルフデビューした成り上がり派。つまり努力の人。」(p.55)
という説明をしており、何故、八幡様がこれだけ日本に多いかをうまく説明しています。
これを読めば、日本の神様がわかる!というよりは、
神社の入門書を読んでもよくわからなかった、
というタイプの方が、この本を読んでから他の入門書を読めばよくわかるかな?
という風に思いました。
漫画ですから、楽しみながらあっと言う間に読めますね。
2017年8月27日日曜日
中国不要論 三橋 貴明
中国依存の危険性を警鐘 - 特に亡国の移民政策は必読
本書は、「中国不要論」というタイトルはやや内容をミスリードするかな?
という感じは無きにしも非ずで、中国の脅威全般について
警鐘を鳴らす内容となっている本です。
目次は以下の通りとなっています。
第1章:銃声なき戦争
第2章:グローバリズムという欺瞞
第3章:食料輸入を中国に頼る恐怖
第4章:亡国の移民政策
第5章:日本の試練と宿命
第1章では、日本経済が中国に依存しているという「嘘」を
具体的な統計を示して明らかにします。
第2章では、グローバリズムを推し進めた結果、日本企業が中国進出、
結果、日本国民が貧しくなり、中国人民が豊かになり、
更に、中国の軍備拡大へというシナリオになったことを示します。
第3章以降は、日本の安全保障問題を食料、外国人労働者受入という観点から論じます。
特に、「外国人を受け入れなければ日本が滅ぶ」
と言った明確なウソが、中国による「洗国」の餌食になるという
悪魔のシナリオに警鐘を鳴らします。
(嘘だと思う方は、チベットや東トルキスタンの現状を
ちょっとで調べれば理解できると思います。)
本書は特別な知識が無くても理解できるように、
豊富な統計的資料とともに解説していますので、
中国問題に興味を持ち始めた初心者の方にもお勧めの本と言えます。
本書は、「中国不要論」というタイトルはやや内容をミスリードするかな?
という感じは無きにしも非ずで、中国の脅威全般について
警鐘を鳴らす内容となっている本です。
目次は以下の通りとなっています。
第1章:銃声なき戦争
第2章:グローバリズムという欺瞞
第3章:食料輸入を中国に頼る恐怖
第4章:亡国の移民政策
第5章:日本の試練と宿命
第1章では、日本経済が中国に依存しているという「嘘」を
具体的な統計を示して明らかにします。
第2章では、グローバリズムを推し進めた結果、日本企業が中国進出、
結果、日本国民が貧しくなり、中国人民が豊かになり、
更に、中国の軍備拡大へというシナリオになったことを示します。
第3章以降は、日本の安全保障問題を食料、外国人労働者受入という観点から論じます。
特に、「外国人を受け入れなければ日本が滅ぶ」
と言った明確なウソが、中国による「洗国」の餌食になるという
悪魔のシナリオに警鐘を鳴らします。
(嘘だと思う方は、チベットや東トルキスタンの現状を
ちょっとで調べれば理解できると思います。)
本書は特別な知識が無くても理解できるように、
豊富な統計的資料とともに解説していますので、
中国問題に興味を持ち始めた初心者の方にもお勧めの本と言えます。
2017年6月29日木曜日
常識ではあり得ない中国の裏側 陳 破空
「中国人だからよくわかる」というサブタイトルに偽りなし
著者の陳 破空 氏は、在米民主化運動リーダーであり、
かつては天安門事件に呼応し、広州での民主化運動を主導した方。
その結果、4年半もの獄中生活を経験されています。
本書は「リアルチャイナ」と題して、1~60までのトピックスを取り上げます。
各章は簡潔にまとまっていて読みやすく、あっという間に読見終えました。
特に印象深かったのは、鄧小平についての章です。
リアルチャイナ51では、「本当は何もしていない改革開放の父」と題し、
鄧小平を斬って捨てます。
「鄧小平はただ「経済改革を支持」しただけで、とくに経済改革を
設計したり主導したりしたわけではない」(p186)と述べ、
日本人が思い抱く、鄧小平は先見の明がある、と何となく考えている虚像をはがします。
中国の実像を掴むという意味でも、非常に面白い本ですので、
ぜひ一読をお勧めいたします。
著者の陳 破空 氏は、在米民主化運動リーダーであり、
かつては天安門事件に呼応し、広州での民主化運動を主導した方。
その結果、4年半もの獄中生活を経験されています。
本書は「リアルチャイナ」と題して、1~60までのトピックスを取り上げます。
各章は簡潔にまとまっていて読みやすく、あっという間に読見終えました。
特に印象深かったのは、鄧小平についての章です。
リアルチャイナ51では、「本当は何もしていない改革開放の父」と題し、
鄧小平を斬って捨てます。
「鄧小平はただ「経済改革を支持」しただけで、とくに経済改革を
設計したり主導したりしたわけではない」(p186)と述べ、
日本人が思い抱く、鄧小平は先見の明がある、と何となく考えている虚像をはがします。
中国の実像を掴むという意味でも、非常に面白い本ですので、
ぜひ一読をお勧めいたします。
2017年6月12日月曜日
超ど素人が極める株 hina
株式の入門前の入門書
ちょっと時間ができたので、株式の基礎をもう一度勉強しよう!
と思って手に取った本です。
本書を通読してみての感想は以下の通りとなります。
・見開き2ページで一つのテーマを扱っており、読みやすい
・イラストが多用されており、視覚的に理解しやすい
しかし一方
・タイトルが「株を極める」となっていますが、このレベルの内容では株を極める
というのはかなり無理があるかな?
・入門書にありがちですが、理論的にちょっと単純化しすぎているところもある。
そう意味では、株式の中級者以上の方には、
参考になる情報がほぼないかと思います。
「株を極める」つもりでなく、株式入門書として考えれば、
それなりの価値がある本かな?という感じですね。
しかしながら、この本一冊読んで株式投資の世界へ!
というのはお勧めできませんね。
ちょっと時間ができたので、株式の基礎をもう一度勉強しよう!
と思って手に取った本です。
本書を通読してみての感想は以下の通りとなります。
・見開き2ページで一つのテーマを扱っており、読みやすい
・イラストが多用されており、視覚的に理解しやすい
しかし一方
・タイトルが「株を極める」となっていますが、このレベルの内容では株を極める
というのはかなり無理があるかな?
・入門書にありがちですが、理論的にちょっと単純化しすぎているところもある。
そう意味では、株式の中級者以上の方には、
参考になる情報がほぼないかと思います。
「株を極める」つもりでなく、株式入門書として考えれば、
それなりの価値がある本かな?という感じですね。
しかしながら、この本一冊読んで株式投資の世界へ!
というのはお勧めできませんね。
とりあたまGO モンスター襲来! 編 西原理恵子, 佐藤優
一話完結!面白くてためになる!
本書は週刊新潮に連載されていた人気コラムの単行本化です。
掲載されている話は、2015年3月19日号~2016年10月20日号までですので、
今でも話題になる「EU離脱」「築地市場移転」といったトピックスから、
「東京五輪エンブレム問題」といったちょっと忘れていたトピックスまで様々です。
本書の構成は、見開きで右のページが佐藤優氏によるコラム、
左側が西原理恵子先生の漫画となっています。
佐藤氏のコラムは批評が的を得ており、参考になることが多いですね。
紙面の関係からも、コンパクトに纏まっていて読みやすいです。
西原先生の漫画は、テーマと関係があまりないこともありますが、
そういう回のが面白かったりします。
雑誌の単行本化ということなので、過去の話題を振り返りながら読む、
という楽しみ方ができる本です。
特に西原理恵子先生のファンは必読かと思います。
本書は週刊新潮に連載されていた人気コラムの単行本化です。
掲載されている話は、2015年3月19日号~2016年10月20日号までですので、
今でも話題になる「EU離脱」「築地市場移転」といったトピックスから、
「東京五輪エンブレム問題」といったちょっと忘れていたトピックスまで様々です。
本書の構成は、見開きで右のページが佐藤優氏によるコラム、
左側が西原理恵子先生の漫画となっています。
佐藤氏のコラムは批評が的を得ており、参考になることが多いですね。
紙面の関係からも、コンパクトに纏まっていて読みやすいです。
西原先生の漫画は、テーマと関係があまりないこともありますが、
そういう回のが面白かったりします。
雑誌の単行本化ということなので、過去の話題を振り返りながら読む、
という楽しみ方ができる本です。
特に西原理恵子先生のファンは必読かと思います。
アメリカ大統領を操る黒幕: トランプ失脚の条件 馬渕 睦夫
「愛国者」トランプ大統領誕生!
グローバリズムとの闘いはこれから
著者の馬渕睦夫氏は駐キューバ大使、駐ウクライナ兼モルドバ大使を
歴任された元外交官。その経験に裏打ちされた語り口は非常に説得力を持ちます。
著者のスタンスはトランプ、そして、プーチンが「愛国者」である、
という前提であり、日本の大手メディアの考え方と真っ向から対立します。
しかしながら、
「何故、大手メディアが必死になってトランプを叩くのか?」
「暗殺された歴代大統領の共通点は何か?」
といった問いかけに丁寧に答えていくことにより、
著者の説明が説得力を持っていきます。
著者の主張の中心は反グローバリスト(ワンワールド)です。
共産主義も自由主義も世界を一つにするという目的では一緒。
そうではなく、これからは自国ファーストの時代、
やっとその時代が来た、というのが本書の結論的な部分です。
著書はナショナリスト4人のリーダー
(安倍首相 - 日本、プーチン大統領 - ロシア、エルドアン大統領 - トルコ、
モディ首相 - インド)にトランプ大統領を加えた5人が、
中国の野望を挫き、世界に平和と安定をもたらすと結びます。
その根拠は本書を読み進めていけばわかります。
本書は新書ということもあり、説明が若干不十分な部分もありますが、
このあたりは、著者の過去の著作を読めば理解できる部分です。
また、本書のタイトル「トランプ失脚の条件」というのは、
反トランプ本のような印象を受けるので、うまく内容を伝えていないかも?
と思いますね。
日本・米国の大手マスコミのスタンス・報道に少しでも疑問を持ったならば
読んで頂きたい一冊です。
2017年5月23日火曜日
トランプ革命で復活するアメリカ 日本はどう対応すべきか 藤井厳喜
トランプ政権誕生の背景を丁寧に解説した良書
本書はトランプ政権誕生を早くから予言していた藤井厳喜氏による著書。
第1部は「2016年アメリカ大統領選挙の内幕」というタイトルですが、
一貫して論じているのは
「MSM (=メイン・ストリーム・メディア)の恐るべき情報操作」
「ヒラリーは既成政治のインサイダーでグローバル資本の味方」
ということです。
MSMの情報をもとにしている日本の報道のみを見ていたら、
トランプ勝利は番狂わせと映るでしょうが、
本書を精読すれば、トランプ勝利がむしろ必然であることが理解できます。
第2部は「月刊日本」のアメリカ・ウォッチングからの抜粋集ですが、
こちらが秀逸です。第2部は「トランプ現象を招いたオバマ時代」という
タイトルですが、オバマ時代がいかにダメで、何故アメリカが混迷したのかを
丁寧に解説しています。
特に、2012年2月号の「米大統領予備選 リバタリアン、ロン・ポールの挑戦」
(p193~p202)は秀逸な分析であり、2012年のロン・ポール氏の善戦に、
既にトランプ政権誕生の萌芽が読み取れるというのは、
改めて読み返すと非常に参考になります。
本書は352ページの大作であり、読みごたえありです。
本書はトランプ政権誕生を早くから予言していた藤井厳喜氏による著書。
第1部は「2016年アメリカ大統領選挙の内幕」というタイトルですが、
一貫して論じているのは
「MSM (=メイン・ストリーム・メディア)の恐るべき情報操作」
「ヒラリーは既成政治のインサイダーでグローバル資本の味方」
ということです。
MSMの情報をもとにしている日本の報道のみを見ていたら、
トランプ勝利は番狂わせと映るでしょうが、
本書を精読すれば、トランプ勝利がむしろ必然であることが理解できます。
第2部は「月刊日本」のアメリカ・ウォッチングからの抜粋集ですが、
こちらが秀逸です。第2部は「トランプ現象を招いたオバマ時代」という
タイトルですが、オバマ時代がいかにダメで、何故アメリカが混迷したのかを
丁寧に解説しています。
特に、2012年2月号の「米大統領予備選 リバタリアン、ロン・ポールの挑戦」
(p193~p202)は秀逸な分析であり、2012年のロン・ポール氏の善戦に、
既にトランプ政権誕生の萌芽が読み取れるというのは、
改めて読み返すと非常に参考になります。
本書は352ページの大作であり、読みごたえありです。
経済は地理から学べ 宮路 秀作
一気に読める地理の副読本
本書は、「立地、資源、貿易、人口、文化」の視点から地理を読み解いたものです。
今話題の地政学を学ぶ上での前提の知識を得るにも最適の本かな?と思います。
印象的なトピックスはいくつかありますが、例えば17の
「アルミニウムがわかれば、資源大国がわかる」(p102~p107)。
アルミニウムの原料であるボーキサイトのとれるところは?
→(熱帯土壌)
アルミニウムを作るには?
→(大量の電気が必要)→ 水力発電がさかんな国が有利
といったように、明快な論旨で展開していきます。
一つ一つのトピックは短めで簡潔にまとめられているので、
ややロジックが粗い箇所もありますが、
地理を横断的に学ぶにはよいかと思います。
本書は、「立地、資源、貿易、人口、文化」の視点から地理を読み解いたものです。
今話題の地政学を学ぶ上での前提の知識を得るにも最適の本かな?と思います。
印象的なトピックスはいくつかありますが、例えば17の
「アルミニウムがわかれば、資源大国がわかる」(p102~p107)。
アルミニウムの原料であるボーキサイトのとれるところは?
→(熱帯土壌)
アルミニウムを作るには?
→(大量の電気が必要)→ 水力発電がさかんな国が有利
といったように、明快な論旨で展開していきます。
一つ一つのトピックは短めで簡潔にまとめられているので、
ややロジックが粗い箇所もありますが、
地理を横断的に学ぶにはよいかと思います。
2017年5月7日日曜日
日本をダメにするリベラルの正体 山村 明義
リベラルは何故ダメなのか?という問いへの1つの回答がここに
米大統領選でトランプ氏が勝利しました。
"そこにはアメリカの「保守」と「リベラル」の鋭い対立があったことは、
多くの識者が指摘していますが"(p16)
とリベラル崩壊の理由、および、リベラル崩壊後の世界を描くことから
本書はスタートします。(第一章 「リベラル崩壊後」の世界)
第二章では、日本のリベラルが嘘とダブルスタンダードを軸にすることから、
一般の人からそっぽを向かれ始めたことを豊富な事例とともに紹介しています。
以降もリベラル凋落の分析、リベラルから保守への攻撃がお粗末である、
と言った感じで本文は続きますが、
終章である第七章では、「本当のリベラリズムは神道にある」
と題し、思想が混乱した中での、日本人が持つべき思想について
筆者としての提言を行っています。
個人的にも、一神教の「不寛容」を超越する日本の思想という観点は、
世界が混沌としている中、人類のとるべき道の回答が隠されているのでは?
という思いを強く致しました。
本書は、「リベラルと言うのは、言ってることは正しいかもしれないが、
何だか胡散臭い」と思っている方に是非読んどほしい一冊と思いました。
米大統領選でトランプ氏が勝利しました。
"そこにはアメリカの「保守」と「リベラル」の鋭い対立があったことは、
多くの識者が指摘していますが"(p16)
とリベラル崩壊の理由、および、リベラル崩壊後の世界を描くことから
本書はスタートします。(第一章 「リベラル崩壊後」の世界)
第二章では、日本のリベラルが嘘とダブルスタンダードを軸にすることから、
一般の人からそっぽを向かれ始めたことを豊富な事例とともに紹介しています。
以降もリベラル凋落の分析、リベラルから保守への攻撃がお粗末である、
と言った感じで本文は続きますが、
終章である第七章では、「本当のリベラリズムは神道にある」
と題し、思想が混乱した中での、日本人が持つべき思想について
筆者としての提言を行っています。
個人的にも、一神教の「不寛容」を超越する日本の思想という観点は、
世界が混沌としている中、人類のとるべき道の回答が隠されているのでは?
という思いを強く致しました。
本書は、「リベラルと言うのは、言ってることは正しいかもしれないが、
何だか胡散臭い」と思っている方に是非読んどほしい一冊と思いました。
トランプ革命で甦る日本 西村幸祐, ケント・ギルバート
トランプ政権誕生後の日本のとるべき道を探る
保守派の論客として名高い西村幸祐氏と、
日本応援団長とも言うべきケント・ギルバート氏による対談形式の本となります。
本書の論旨を一言でいえば、トランプ政権誕生により、
日本は防衛を中心とした分野でより多くの負担を求められる、
しかし、これがむしろ日本が真の独立国となるチャンスである!
と言ったところでしょう。
ケント氏の述べている
「自立した国家になっていただいて、素直にみなさんが喜び合える、
そういうオリンピックにして頂きたい。
ですから、第九条の改正というのは二〇二〇年の東京オリンピックの為の
準備の一部なんですよ。」(p218)
という言葉に本書の提言が凝縮されているかと思います。
もちろん、その結論に至るまでに、マスコミが選挙結果を誤った背景
(ヒラリーが勝つと大外れの予言を行ったマスコミ)や
超大国アメリカの衰退の分析といったところにも読むべきところは多いです。
現在の日米関係の問題や日本の進むべき道を今一度考えるには良書と思います。
本書の目次は以下の通りです。
【目次】
序章 トランプ「大逆転」の舞台裏
第一章 日米関係のメルクマール
第二章 グローバリズム vs. 国家の復権
第三章 超大国アメリカの衰退
第四章 トランプ就任後の世界秩序1 中ロ脅威論のウソ
第五章 トランプ就任後の世界秩序2 EU解体とイスラムへの対応
第六章 トランプ就任後の世界秩序3 海洋国家・日本の地政学
第七章 戦後体制の終焉と21世紀の「脱亜論」
終章 甦る日本と2020年東京オリンピック
保守派の論客として名高い西村幸祐氏と、
日本応援団長とも言うべきケント・ギルバート氏による対談形式の本となります。
本書の論旨を一言でいえば、トランプ政権誕生により、
日本は防衛を中心とした分野でより多くの負担を求められる、
しかし、これがむしろ日本が真の独立国となるチャンスである!
と言ったところでしょう。
ケント氏の述べている
「自立した国家になっていただいて、素直にみなさんが喜び合える、
そういうオリンピックにして頂きたい。
ですから、第九条の改正というのは二〇二〇年の東京オリンピックの為の
準備の一部なんですよ。」(p218)
という言葉に本書の提言が凝縮されているかと思います。
もちろん、その結論に至るまでに、マスコミが選挙結果を誤った背景
(ヒラリーが勝つと大外れの予言を行ったマスコミ)や
超大国アメリカの衰退の分析といったところにも読むべきところは多いです。
現在の日米関係の問題や日本の進むべき道を今一度考えるには良書と思います。
本書の目次は以下の通りです。
【目次】
序章 トランプ「大逆転」の舞台裏
第一章 日米関係のメルクマール
第二章 グローバリズム vs. 国家の復権
第三章 超大国アメリカの衰退
第四章 トランプ就任後の世界秩序1 中ロ脅威論のウソ
第五章 トランプ就任後の世界秩序2 EU解体とイスラムへの対応
第六章 トランプ就任後の世界秩序3 海洋国家・日本の地政学
第七章 戦後体制の終焉と21世紀の「脱亜論」
終章 甦る日本と2020年東京オリンピック
2017年4月2日日曜日
欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃 木村 正人
Brexitを軸に、欧州の問題点を浮かび上がらせる一冊
元産経新聞ロンドン支局長であり、現在はロンドンを拠点に活躍する
国際ジャーナリストである木村正人氏による、Brexitを軸に欧州問題を論じた一冊です。
本書は、「何故、英国はEU離脱を選んだのか?」という疑問に対し、
実際の取材や豊富のデータを駆使し、解説を加えます。
また、英国以外のEU加盟国における問題点にも鋭く食い込み、
解り易い解説を加えます。
上記のような性質の本からして、それぞれのトピックスについての考察は、
それほど多くの紙数を割けてはおりませんが、
難民問題、カタルーニャ独立、イタリアの五つ星運動、と言った
多くのトピックスを横断的に理解する意味ではむしろ解り易いと思います。
特別な知識がなくても、EUの問題を解り易く解説しているという点で、
とても優れた一冊かと思います。
元産経新聞ロンドン支局長であり、現在はロンドンを拠点に活躍する
国際ジャーナリストである木村正人氏による、Brexitを軸に欧州問題を論じた一冊です。
本書は、「何故、英国はEU離脱を選んだのか?」という疑問に対し、
実際の取材や豊富のデータを駆使し、解説を加えます。
また、英国以外のEU加盟国における問題点にも鋭く食い込み、
解り易い解説を加えます。
上記のような性質の本からして、それぞれのトピックスについての考察は、
それほど多くの紙数を割けてはおりませんが、
難民問題、カタルーニャ独立、イタリアの五つ星運動、と言った
多くのトピックスを横断的に理解する意味ではむしろ解り易いと思います。
特別な知識がなくても、EUの問題を解り易く解説しているという点で、
とても優れた一冊かと思います。
日米対等 トランプで変わる日本の国防・外交・経済 藤井 厳喜
日本が真の独立国になるチャンス
トランプ政権誕生を適格に予言した著者による、
トランプ政権の政策解説、及び、日本のとるべき政策を提言している本です。
民主党寄りのアメリカメディアの情報をそのまま垂れ流す、日本のメディア
にのみ接していては、永遠に得られないであろう情報・論点が
詰まっている本であり、是非一読をお薦め致します。
本書の構成は以下の通りとなっています。
まえがき
序章・対米自立のチャンスがやってきた
第一章・新時代の日本の国防~アメリカの保育器から解放された時
第二章・外交は大丈夫か~情報を持たない日本がとるべき道
第三章・これがトランプ政権だ
第四章・アメリカン・ドリームが復活する
第五章・日本経済のゆくえ~環太平洋共栄圏は実現するか
あとがき~日本は、アメリカと対等な関係になれるか
特に重要なのは、本書での日本防衛に関する提言で、
「日本は自主防衛に舵を切って、防衛費を対GDP比二パーセントまで増やす。
そして次世代のハイテク兵器のリサーチ&ディベロップメント(研究開発)
に資金を投入して国産あるいはアメリカの兵器産業と共同で兵器開発を進める。
それと同時に、戦闘機やミサイル、航空母艦など最新鋭の兵器をアメリカから買う。」
(p28-29)というものですが、
本書を通読すれば、この主張がアメリカの国益・政策に合致し、
日本が国家として自立するためへの一歩となることが納得できるかと思います。
トランプ政権誕生によって世界が激変する予兆のある現在、
適格な現状把握の上でも必読の本かと思います。
トランプ政権誕生を適格に予言した著者による、
トランプ政権の政策解説、及び、日本のとるべき政策を提言している本です。
民主党寄りのアメリカメディアの情報をそのまま垂れ流す、日本のメディア
にのみ接していては、永遠に得られないであろう情報・論点が
詰まっている本であり、是非一読をお薦め致します。
本書の構成は以下の通りとなっています。
まえがき
序章・対米自立のチャンスがやってきた
第一章・新時代の日本の国防~アメリカの保育器から解放された時
第二章・外交は大丈夫か~情報を持たない日本がとるべき道
第三章・これがトランプ政権だ
第四章・アメリカン・ドリームが復活する
第五章・日本経済のゆくえ~環太平洋共栄圏は実現するか
あとがき~日本は、アメリカと対等な関係になれるか
特に重要なのは、本書での日本防衛に関する提言で、
「日本は自主防衛に舵を切って、防衛費を対GDP比二パーセントまで増やす。
そして次世代のハイテク兵器のリサーチ&ディベロップメント(研究開発)
に資金を投入して国産あるいはアメリカの兵器産業と共同で兵器開発を進める。
それと同時に、戦闘機やミサイル、航空母艦など最新鋭の兵器をアメリカから買う。」
(p28-29)というものですが、
本書を通読すれば、この主張がアメリカの国益・政策に合致し、
日本が国家として自立するためへの一歩となることが納得できるかと思います。
トランプ政権誕生によって世界が激変する予兆のある現在、
適格な現状把握の上でも必読の本かと思います。
2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊 澁谷 司
中国問題を様々な角度から斬る
本書の構成は以下の通りとなっています。
序章 中国共産党というモンスターを生み出してしまった「日本の失敗」
第一章 中国政治の真実は、どす黒い腐敗の巣である
第二章 インチキ・ウソだらけの中国経済の真相
第三章 戦後の主な日本歴代内閣の外交政策
第四章 安倍総理の国家戦略「セキュリティ・ダイヤモンド」
第五章 複雑怪奇な「中朝関係」の真相
本書のタイトルから想像すると、中国崩壊への道筋を一貫して説明する本かな?
と思いますが、実際には、上記構成の通り、中国問題についての様々な問題を
取り上げた本です。従って、現代中国の問題を学ぶ上での
入門書的な色彩も持った本かと思います。
本書のユニークなところは、日本の過去の政策と中国問題を論じているところで、
序章では「経済発展すると民主化する」という原則が中国に通用しなかった
日本の希望的観測の失敗を取り上げ、また、第三章では日本の主要な内閣での、
対中政策を解説します。
個人的に最も興味深かったのは第五章です。
本書では、「旧瀋陽軍区が全面的に北朝鮮を支援し、場合によっては、
北をコントロールしていると考えれば、すべて腑に落ちるのではないか。」(p220)
という仮説を展開しています。
中国国内政治が一枚岩でないことは周知の事実であり、
中国で核兵器を持つのは旧成都軍区、
従って、旧瀋陽軍区が自身の代わりに、北朝鮮に核を持たせた、
という著者の指摘は説得力があると思います。
中国問題を横断的に読む解くのに参考になる一冊でした。
本書の構成は以下の通りとなっています。
序章 中国共産党というモンスターを生み出してしまった「日本の失敗」
第一章 中国政治の真実は、どす黒い腐敗の巣である
第二章 インチキ・ウソだらけの中国経済の真相
第三章 戦後の主な日本歴代内閣の外交政策
第四章 安倍総理の国家戦略「セキュリティ・ダイヤモンド」
第五章 複雑怪奇な「中朝関係」の真相
本書のタイトルから想像すると、中国崩壊への道筋を一貫して説明する本かな?
と思いますが、実際には、上記構成の通り、中国問題についての様々な問題を
取り上げた本です。従って、現代中国の問題を学ぶ上での
入門書的な色彩も持った本かと思います。
本書のユニークなところは、日本の過去の政策と中国問題を論じているところで、
序章では「経済発展すると民主化する」という原則が中国に通用しなかった
日本の希望的観測の失敗を取り上げ、また、第三章では日本の主要な内閣での、
対中政策を解説します。
個人的に最も興味深かったのは第五章です。
本書では、「旧瀋陽軍区が全面的に北朝鮮を支援し、場合によっては、
北をコントロールしていると考えれば、すべて腑に落ちるのではないか。」(p220)
という仮説を展開しています。
中国国内政治が一枚岩でないことは周知の事実であり、
中国で核兵器を持つのは旧成都軍区、
従って、旧瀋陽軍区が自身の代わりに、北朝鮮に核を持たせた、
という著者の指摘は説得力があると思います。
中国問題を横断的に読む解くのに参考になる一冊でした。
「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか 浅羽 通明
リベラルは何故「敗北するか」を論理的に説明
本書はリベラル運動がなぜ勝てないのか?を論理的に考証している本です。
この点についての論旨は極めて明確で、歴史的な背景も交え論を進めます。
(大正政変と言われるデモは内閣を退陣させている例、等)
本書の構成は以下の通りとなっています。
第一章 リアル - 実力は実力を伴う行動によってしか倒せない
第二章 バーチャル - 政治的敗者はいつも文化へ逃げる
第三章 他社 - リベラルは「ビジネス」を巻き込めるか
本書には、論理の展開において唸らせるものが随所にありますが、
第二章において最も発揮されているかと思います。
「現実世界のリアルゲーム」と「世界観内のバーチャル・ゲーム」(p122)
においては、知識人たちのデモが、リアルな現実生活世界と
バーチャルな脳内観念世界の二重写しとなる点を指摘しています。
簡単に言うと、福島の原発事故は収束していない(リアル)と
原発は悪だから止めるべし(バーチャル)という対比です。
また、リベラルは「セカイ系」で「中二病」である(p139)
においては、リベラルデモの参加者を
「バーチャルのほうでは、たとえば平和国家で民主主義の日本が存亡の危機
にあるのです。そして、自分こそがその運命を握る戦士=リベラル知識人
だと思っている。
だから、エヴァの使途みたいな敵、たとえば集団的自衛権を容認する政府が
繰り出した安保関連法案などが来襲したら、エヴァへ乗りこんで、
もとい官邸前とか国会とかのデモへ参加して闘います。」(p141)
と一刀両断します。
本書のリベラルに対する提言部分については、どこまで本気で言っているか
わからない部分もありますが、論旨の展開は流石なものがあり一気に読み進めました。
リベラル派の気持ちが基本的に理解できなかった自分にとっては、
納得いくものが多く、参考になります。
リベラルの問題について考えたい人にはお薦めの一冊といえます。
本書はリベラル運動がなぜ勝てないのか?を論理的に考証している本です。
この点についての論旨は極めて明確で、歴史的な背景も交え論を進めます。
(大正政変と言われるデモは内閣を退陣させている例、等)
本書の構成は以下の通りとなっています。
第一章 リアル - 実力は実力を伴う行動によってしか倒せない
第二章 バーチャル - 政治的敗者はいつも文化へ逃げる
第三章 他社 - リベラルは「ビジネス」を巻き込めるか
本書には、論理の展開において唸らせるものが随所にありますが、
第二章において最も発揮されているかと思います。
「現実世界のリアルゲーム」と「世界観内のバーチャル・ゲーム」(p122)
においては、知識人たちのデモが、リアルな現実生活世界と
バーチャルな脳内観念世界の二重写しとなる点を指摘しています。
簡単に言うと、福島の原発事故は収束していない(リアル)と
原発は悪だから止めるべし(バーチャル)という対比です。
また、リベラルは「セカイ系」で「中二病」である(p139)
においては、リベラルデモの参加者を
「バーチャルのほうでは、たとえば平和国家で民主主義の日本が存亡の危機
にあるのです。そして、自分こそがその運命を握る戦士=リベラル知識人
だと思っている。
だから、エヴァの使途みたいな敵、たとえば集団的自衛権を容認する政府が
繰り出した安保関連法案などが来襲したら、エヴァへ乗りこんで、
もとい官邸前とか国会とかのデモへ参加して闘います。」(p141)
と一刀両断します。
本書のリベラルに対する提言部分については、どこまで本気で言っているか
わからない部分もありますが、論旨の展開は流石なものがあり一気に読み進めました。
リベラル派の気持ちが基本的に理解できなかった自分にとっては、
納得いくものが多く、参考になります。
リベラルの問題について考えたい人にはお薦めの一冊といえます。
浅羽 通明 筑摩書房 2016-02-08
2017年3月18日土曜日
世界一豊かなスイスとそっくりな国ニッポン 川口 マーン 惠美
スイスに学ぶべき点とは?
ドイツのシュトゥットガルト在住である、川口 マーン 惠美さんの著作です。
従って、日本とスイスだけでなく、ところどころ、ドイツ在住者ならではの視点も入り、
非常に興味深い切り口となっています。
個人的に興味深かったのは、「第6章 スイスの農業は実は観光業」ですね。
スイスでは環境や景観に対する努力に補助金がでています。
なるほど、貿易立国のスイスは高い関税をかければ輸出が不利になり、
また、輸入品の価格は跳ね上がり、庶民の財布を直撃します。
そうであれば、スイスの主要産業の観光業のためにも、
美しい景観を維持してくれる農業に補助金を払うのはリーズナブルというわけです。
筆者はまた、「景観維持の農業は日本でできるか」(p118)という問題提起も。
この景観維持のための農業という視点、呉智英先生の著書にもあります。
呉先生の「サルの正義」という本に「水田はすべて国立公園に」
という章があります。
こちらでは、「全水田の国立公園化、全農民の学芸員化」により、
日本人の原風景である懐かしき水田風景を維持できる、とあります。
日本でもこの論点から農業を論じないと、日本の美しい農村が消えて、
大変なことになるのでは?と心配してしまいます。
上記のみならず、日本がスイスから学ぶべき点(国防、移民政策)も
独自の視点から述べられていて面白かった本です。
ドイツのシュトゥットガルト在住である、川口 マーン 惠美さんの著作です。
従って、日本とスイスだけでなく、ところどころ、ドイツ在住者ならではの視点も入り、
非常に興味深い切り口となっています。
個人的に興味深かったのは、「第6章 スイスの農業は実は観光業」ですね。
スイスでは環境や景観に対する努力に補助金がでています。
なるほど、貿易立国のスイスは高い関税をかければ輸出が不利になり、
また、輸入品の価格は跳ね上がり、庶民の財布を直撃します。
そうであれば、スイスの主要産業の観光業のためにも、
美しい景観を維持してくれる農業に補助金を払うのはリーズナブルというわけです。
筆者はまた、「景観維持の農業は日本でできるか」(p118)という問題提起も。
この景観維持のための農業という視点、呉智英先生の著書にもあります。
呉先生の「サルの正義」という本に「水田はすべて国立公園に」
という章があります。
こちらでは、「全水田の国立公園化、全農民の学芸員化」により、
日本人の原風景である懐かしき水田風景を維持できる、とあります。
日本でもこの論点から農業を論じないと、日本の美しい農村が消えて、
大変なことになるのでは?と心配してしまいます。
上記のみならず、日本がスイスから学ぶべき点(国防、移民政策)も
独自の視点から述べられていて面白かった本です。
川口 マーン 惠美 講談社 2016-11-18
2017年3月12日日曜日
日本の聖域 ザ・タブー (新潮文庫) 「選択」編集部
TVで語られることのない聖域に斬り込む
「選択」という雑誌の「日本のサンクチュアリ」という連載が本書のネタ元です。
「選択」は通算500号も発行されている老舗月刊誌ですが、
ここまで続いている理由は本書によると以下の通りです。
五〇〇号まで積み重ねられた主な理由は二つあります。
①たくさん売ろうとしないこと
②広告に依存しないこと
「選択」は本屋で売っていない、妙な雑誌です。
キャッチフレーズは「三万人のための情報誌」。
(p6)
「選択」が独自路線を貫く硬派な雑誌であることがわかりますね。
本書では、25のトピックスを取り上げて、鋭く切り込んでいきます。
ホットなトピックスとしては、「自民党東京都連」「スポーツマフィア 電通」
といったものが挙げられ、「理化学研究所」「国立がん研究センター」
といったトピックスでは公金の無駄使いを暴いていきます。
一つ一つのトピックスは独立しているので、
興味があるものだけ読むということもできます。
ネット上では聖域に斬り込んでいる人は多数いますが、
情報は玉石混交で真実を見極めるのは極めて困難です。
その点、本書は丁寧な取材に基づいているので安心して読めます。
本書は上述の連載をまとめた本の第3弾で、文庫化にあたり
加筆修正が加えられているので、再読する価値もありです。
しかしながら、第一弾の衝撃を超えたか?というと微妙ですかね?
とは言え、「選択」への期待は引き続き継続することは間違いありません。
「選択」という雑誌の「日本のサンクチュアリ」という連載が本書のネタ元です。
「選択」は通算500号も発行されている老舗月刊誌ですが、
ここまで続いている理由は本書によると以下の通りです。
五〇〇号まで積み重ねられた主な理由は二つあります。
①たくさん売ろうとしないこと
②広告に依存しないこと
「選択」は本屋で売っていない、妙な雑誌です。
キャッチフレーズは「三万人のための情報誌」。
(p6)
「選択」が独自路線を貫く硬派な雑誌であることがわかりますね。
本書では、25のトピックスを取り上げて、鋭く切り込んでいきます。
ホットなトピックスとしては、「自民党東京都連」「スポーツマフィア 電通」
といったものが挙げられ、「理化学研究所」「国立がん研究センター」
といったトピックスでは公金の無駄使いを暴いていきます。
一つ一つのトピックスは独立しているので、
興味があるものだけ読むということもできます。
ネット上では聖域に斬り込んでいる人は多数いますが、
情報は玉石混交で真実を見極めるのは極めて困難です。
その点、本書は丁寧な取材に基づいているので安心して読めます。
本書は上述の連載をまとめた本の第3弾で、文庫化にあたり
加筆修正が加えられているので、再読する価値もありです。
しかしながら、第一弾の衝撃を超えたか?というと微妙ですかね?
とは言え、「選択」への期待は引き続き継続することは間違いありません。
2017年3月11日土曜日
退職金バカ 50歳から資産を殖やす人、沈む人 中野 晴啓
50代で貯蓄0の方は一読をお薦め
筆者の中野晴啓さんは、セゾン投信株式会社創業者にして、
セゾン投信株式会社 代表取締役社長兼CIO(チーフインベストメントオフィサー)
の方。
故に終章では、「老後の資産運用に適した投資信託の選び方」
を取り上げて、適切な投資信託の選び方をアドバイスしてくれます。
ここで述べられているのは
① 継続的な資金流入はあるか?
② 信託期間は無期限か?
③ 幅広く分散投資されているか?
④ 積立投資ができるか?
⑤ 分配金は最小限か?
⑥ 売買・管理コストは安いか?
と言った、投信選びではオーソドックスな考え方で、
上記で述べられたことがよく理解できない、ということであれば、
本書を一読することをお勧めいたします。
本書が優れているのは、50代が実際にいくら持っているのか?
の統計的な数字を取り上げ、50代で貯金0という人が約3割もいる
という驚愕の事実からスタートし、ただし、ここから積立投信をしていていけば、
65歳までには何とかなりますよ、というのを具体的な数字を交え、
論を展開していることです。
本書の「運用は死ぬまで続ける」(p87)という姿勢はその通り!
と思わせるものですね。
本書を入口に、投資生活に入るというのはいいかもしれませんが、
紙面の関係からもあり、積立投信がいいと言う結論は鵜吞みにせず、
複数の意見を参考にした方がいいかな?と思います。
個人的に共感するのは
「役員コースを狙えるところにいる人は別として、
今のポジションから大きく上に行くことのない「それ以外」の人は、
正直な気持ち、50歳を過ぎてから自分を捨てて会社にご奉公する必要は、
どこにもないと思います。」(p18)
という一文ですね。
それを踏まえたうえでの、50歳からの生き方、
については参考になるところ大でした。
筆者の中野晴啓さんは、セゾン投信株式会社創業者にして、
セゾン投信株式会社 代表取締役社長兼CIO(チーフインベストメントオフィサー)
の方。
故に終章では、「老後の資産運用に適した投資信託の選び方」
を取り上げて、適切な投資信託の選び方をアドバイスしてくれます。
ここで述べられているのは
① 継続的な資金流入はあるか?
② 信託期間は無期限か?
③ 幅広く分散投資されているか?
④ 積立投資ができるか?
⑤ 分配金は最小限か?
⑥ 売買・管理コストは安いか?
と言った、投信選びではオーソドックスな考え方で、
上記で述べられたことがよく理解できない、ということであれば、
本書を一読することをお勧めいたします。
本書が優れているのは、50代が実際にいくら持っているのか?
の統計的な数字を取り上げ、50代で貯金0という人が約3割もいる
という驚愕の事実からスタートし、ただし、ここから積立投信をしていていけば、
65歳までには何とかなりますよ、というのを具体的な数字を交え、
論を展開していることです。
本書の「運用は死ぬまで続ける」(p87)という姿勢はその通り!
と思わせるものですね。
本書を入口に、投資生活に入るというのはいいかもしれませんが、
紙面の関係からもあり、積立投信がいいと言う結論は鵜吞みにせず、
複数の意見を参考にした方がいいかな?と思います。
個人的に共感するのは
「役員コースを狙えるところにいる人は別として、
今のポジションから大きく上に行くことのない「それ以外」の人は、
正直な気持ち、50歳を過ぎてから自分を捨てて会社にご奉公する必要は、
どこにもないと思います。」(p18)
という一文ですね。
それを踏まえたうえでの、50歳からの生き方、
については参考になるところ大でした。
超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃 荒川 和久
既婚者こそ必読の独身研究家による日本の未来展望
本書の始まりは「約20年後、人口の半分が独身という国に日本はなる」
という国立社会保障・人口問題研究所の推計からスタートします (p3)。
日本の「ソロ社会化」は不可避であるが故に、
ソロで生きる力をつけるべき、というのが本書の一貫したテーマです。
本書は豊富なデータを駆使し、生涯未婚率が増え続けていること、
9割が結婚したいというデータは嘘であること、
3組に1組が離婚する時代(=結婚してもソロに戻る)である、
といった現代日本の現状を分析します。
面白かったのは、江戸時代の離婚率は世界トップクラスだったということ。
江戸時代は離婚も多く、再婚も活発だったらしく、
筆者は
「明治以降西洋列強も追いつこうと西洋的な婚姻制度を
導入したことが間違いだったのではないかと、そう思わずにはいられない。
大正昭和にかけて、確かに離婚率は減り、皆婚状態になったが、
そもそも日本人には合っていないのだ。」(p155)
と今の日本人の未婚率・離婚率の上昇を日本の本来の姿と分析します。
本書からは、ソロ社会は孤立社会ではない、ソロで生きるには人とのつながりが前提、
とソロ社会が決して暗い社会ではない、というより、
暗い社会にしてはいけない、という強いメッセージを感じます。
私自身、未婚の中年男性であり、本書の主張には共感するところ大です。
むしろ、本書はもしかしたらソロになるかもしれない既婚者こそ
読んでほしい一冊かな?と思います。
(特に、結婚しないと一人前じゃない!と説教する「ソロハラ」の人は必読!)
本書構成
<目次>
2017年3月7日火曜日
欧州の危機 庄司 克宏
欧州統合の歴史・理念を丁寧に解説
本書のタイトルは「欧州の危機」となっていますが、
EU成立の歴史的背景、理念を丁寧に解説しており、
EUを単に経済的メリットや労働者目線から分析する本とは一線を画します。
まずは、「欧州統合方程式としてのモネ方式」についての解説からスタートし、
本書の核である「アラカルト欧州」「2速度式欧州」についての
詳細な解説・分析へとつながります。
本書の分析で印象的だったのは、EU各加盟国のEU加盟の
動機が異なるということです。
イギリスのフィリップ・アンソニー・ハモンド
(Philip Anthony Hammond)外相の証言を引用する形で
以下のようにまとめています。(p41)
① EUを欧州において戦争を繰り返させない防波堤とする
(原加盟国:独仏伊、ベネルクス)
② 軍事的独裁の時代を経て新たな民主主義国家を強固なものとする
(ギリシャ、スペイン、ポルトガル)
③ ソビエト共産主義の支配から解放を確実なものとする
(ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア等の中東欧諸国)
④ EUがイギリスの経済的利益に資するので
(イギリス)
上記のように、イギリスはそもそも独仏伊といったEU主要国とは
EUに対するスタンスが異なります。
また、イギリス離脱後にイギリスとEUがどういう協定を結ぶか?
EUがどうなるか?といった分析も一読の価値ありです。
Brexitから始まる欧州危機問題を整理するためにも、
最適の良書と思います。
本書のタイトルは「欧州の危機」となっていますが、
EU成立の歴史的背景、理念を丁寧に解説しており、
EUを単に経済的メリットや労働者目線から分析する本とは一線を画します。
まずは、「欧州統合方程式としてのモネ方式」についての解説からスタートし、
本書の核である「アラカルト欧州」「2速度式欧州」についての
詳細な解説・分析へとつながります。
本書の分析で印象的だったのは、EU各加盟国のEU加盟の
動機が異なるということです。
イギリスのフィリップ・アンソニー・ハモンド
(Philip Anthony Hammond)外相の証言を引用する形で
以下のようにまとめています。(p41)
① EUを欧州において戦争を繰り返させない防波堤とする
(原加盟国:独仏伊、ベネルクス)
② 軍事的独裁の時代を経て新たな民主主義国家を強固なものとする
(ギリシャ、スペイン、ポルトガル)
③ ソビエト共産主義の支配から解放を確実なものとする
(ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア等の中東欧諸国)
④ EUがイギリスの経済的利益に資するので
(イギリス)
上記のように、イギリスはそもそも独仏伊といったEU主要国とは
EUに対するスタンスが異なります。
また、イギリス離脱後にイギリスとEUがどういう協定を結ぶか?
EUがどうなるか?といった分析も一読の価値ありです。
Brexitから始まる欧州危機問題を整理するためにも、
最適の良書と思います。
2017年3月5日日曜日
かんたん時短、「即食」レシピ もしもごはん 今泉マユ子
災害に備えて必携&簡単料理レシピ
本書は基本的には災害マニュアル的な本です。
しかしそれに止まらず、内容は多岐に渡っており、色々実用的になっています。
本書の構成は以下の通りです。
はじめに - もしもに備えて、食料備蓄のすすめ
STEP1 即食レシピ 災害発生~3日目までに最適レシピ
STEP2 4日目 ~ 7日目までに最適レシピ
STEP3 災害発生8日目 ~ に最適レシピ
「もしも」に備える知恵
おわりに - 「もしも」のときも笑顔でいるために
「はじめに」の章では、災害に備えて備蓄食料を選ぶポイントや
何をどれだけ備蓄するか?といった基本的な事項について述べています。
備蓄食料は、ローリングストック法で消費するという本書の考えは
非常に参考になります。
STEP1からSTEP3は実際の料理レシピ集です。
「食材をポリ袋に入れて混ぜるだけ」といった簡単なレシピが
豊富なカラー写真とともに記載されています。
こちらは、ライフラインが完全に停止した状態で、
電気も水も使わずにできる調理集で災害時に参考になるのはもちろん、
私のような料理苦手の独身男性の普段のレシピとしても役立ちます。
「もしも」に備える知恵では、再び災害食についても触れられます。
管理栄養士の著者だけあり、高齢者の低栄養や食物アレルギー
についての解説も解り易いですね。
震災時にはアレルギー食が配布される保証もなく、
(東日本大震災の時には、アレルギー対応食が一般物資と混じってしまったのこと)
個人レベルでも、こういった食料の備蓄も重要と認識しました。
災害について色々と考える契機になる本でもあるな、と思います。
災害マニュアル本として、身近にあると心強い本であると言えますね。
本書は基本的には災害マニュアル的な本です。
しかしそれに止まらず、内容は多岐に渡っており、色々実用的になっています。
本書の構成は以下の通りです。
はじめに - もしもに備えて、食料備蓄のすすめ
STEP1 即食レシピ 災害発生~3日目までに最適レシピ
STEP2 4日目 ~ 7日目までに最適レシピ
STEP3 災害発生8日目 ~ に最適レシピ
「もしも」に備える知恵
おわりに - 「もしも」のときも笑顔でいるために
「はじめに」の章では、災害に備えて備蓄食料を選ぶポイントや
何をどれだけ備蓄するか?といった基本的な事項について述べています。
備蓄食料は、ローリングストック法で消費するという本書の考えは
非常に参考になります。
STEP1からSTEP3は実際の料理レシピ集です。
「食材をポリ袋に入れて混ぜるだけ」といった簡単なレシピが
豊富なカラー写真とともに記載されています。
こちらは、ライフラインが完全に停止した状態で、
電気も水も使わずにできる調理集で災害時に参考になるのはもちろん、
私のような料理苦手の独身男性の普段のレシピとしても役立ちます。
「もしも」に備える知恵では、再び災害食についても触れられます。
管理栄養士の著者だけあり、高齢者の低栄養や食物アレルギー
についての解説も解り易いですね。
震災時にはアレルギー食が配布される保証もなく、
(東日本大震災の時には、アレルギー対応食が一般物資と混じってしまったのこと)
個人レベルでも、こういった食料の備蓄も重要と認識しました。
災害について色々と考える契機になる本でもあるな、と思います。
災害マニュアル本として、身近にあると心強い本であると言えますね。
こんなにあった!タダで楽しむ東京ライフ 改訂版 前田 波留代
都内在住者&サボリーマン必見!無料で東京を楽しもう!
本書は「ただで楽しむ」をコンセプトに、
東京都内の美術館・博物館・工場・公園といった
様々な無料で楽しめるスポットを取り上げています。
都内のお勧めスポットを取り上げている本は多いですが、
本書のように「無料」をキーワードに取り上げている本は少ないかと思います。
中には、「これも無料か!!」というスポットも多く、
街歩きの参考になるかと思います。
また、普段は有料ですが、無料公開日もあるよ!
というような施設(江戸東京博物館、新宿御苑、等々)も取り上げており、
お得情報も満載という感じですね。
個人的に本書を読んでもらいたいのはサラリーマンですね。
営業で外回りをしている人でちょっと時間が空いたとき、
コーヒーショップで時間をつぶすよりも、
本書で取り上げている無料スポットで楽しまれたらどうですか?
というのが提案です。
私も、仕事の合間に、本書を参考に「明治大学博物館」
「日本銀行金融研究所 貨幣博物館」に行ってきました。
ボーっとするより意義深い時間が過ごせると思いますよ。

本書は「ただで楽しむ」をコンセプトに、
東京都内の美術館・博物館・工場・公園といった
様々な無料で楽しめるスポットを取り上げています。
都内のお勧めスポットを取り上げている本は多いですが、
本書のように「無料」をキーワードに取り上げている本は少ないかと思います。
中には、「これも無料か!!」というスポットも多く、
街歩きの参考になるかと思います。
また、普段は有料ですが、無料公開日もあるよ!
というような施設(江戸東京博物館、新宿御苑、等々)も取り上げており、
お得情報も満載という感じですね。
個人的に本書を読んでもらいたいのはサラリーマンですね。
営業で外回りをしている人でちょっと時間が空いたとき、
コーヒーショップで時間をつぶすよりも、
本書で取り上げている無料スポットで楽しまれたらどうですか?
というのが提案です。
私も、仕事の合間に、本書を参考に「明治大学博物館」
「日本銀行金融研究所 貨幣博物館」に行ってきました。
ボーっとするより意義深い時間が過ごせると思いますよ。

自衛隊自主防衛化計画 毒島 刀也
在日米軍撤退後に日本の自主防衛にいくらかかるかを試算
本書の構成は
第1章 自主防衛化にはこれが必要だ!
第2章 自衛隊と在日米軍の戦力を徹底検証
第3章 日本周辺の軍事的脅威を徹底分析
となっており、それぞれ、ミクロ的な視点を駆使し記載されています。
本書の結論は表紙に書かれている通り
【自衛隊「自主防衛化」計画 追加兵器総額 22兆8,013億円】
です。ただしこれは、20年計画であり、年換算だと、
1兆1,400億円/年ということになります。
本書の特徴としては、上記金額をミクロ的視点から積み上げて算出したことにある。
すなわち、陸海空それぞれ、どんな兵器がどれだけ必要で、
それはいくらか?というものです。
例えば、14ページの「海自兵器一覧」では、自主防衛に必要な海自兵器調達費を
8兆7,905億円とし、内訳を
・65,000トン級正規空母 × 4隻 (1兆6,000億円)
・戦略原潜 × 4隻 (2兆3,200億円)
・攻撃型原潜 × 4隻 (1兆2,800億円)
・新型潜水艦 × 4隻 (3,040億円)
・船舶用/潜水艦用原子力機関の開発 (3,000億円)
・8,200トン型護衛艦 × 4隻 (6,800億円)
・あかづき型汎用護衛艦 × 2隻 (1,500億円)
・あさひ型汎用護衛艦 × 16隻 (1兆2,000億円)
・新型補給艦 × 4隻 (2,000億円)
・P-1哨戒機 × 20隻 (2,400億円)
としています。
本書のコンセプト通り、具体的な兵器名や推定調達金額が記載されていて、
解り易くなっています。
また、兵器の写真・イラストも豊富でイメージが掴みやすいのも本書の特徴です。
個人的には、50ページから58ページまで記載されている、
イギリス軍と自衛隊の比較の論証が興味深かったです。
周囲を仮想敵国に囲まれた日本と同盟国に囲まれたイギリスでは事情は異なるものの、
同じ島国として参考になる点が多いとい主張は説得力があります。
加えて、自衛隊の問題点の抽出、在日米軍の戦力分析、
日本周辺の軍事脅威の分析等、現在の日本を取り巻く環境を丁寧に分析しています。
自主防衛には30兆円必要!等々、掛声だけの本とは一線を画し、
丁寧に作られている良書と思います。
本書の構成は
第1章 自主防衛化にはこれが必要だ!
第2章 自衛隊と在日米軍の戦力を徹底検証
第3章 日本周辺の軍事的脅威を徹底分析
となっており、それぞれ、ミクロ的な視点を駆使し記載されています。
本書の結論は表紙に書かれている通り
【自衛隊「自主防衛化」計画 追加兵器総額 22兆8,013億円】
です。ただしこれは、20年計画であり、年換算だと、
1兆1,400億円/年ということになります。
本書の特徴としては、上記金額をミクロ的視点から積み上げて算出したことにある。
すなわち、陸海空それぞれ、どんな兵器がどれだけ必要で、
それはいくらか?というものです。
例えば、14ページの「海自兵器一覧」では、自主防衛に必要な海自兵器調達費を
8兆7,905億円とし、内訳を
・65,000トン級正規空母 × 4隻 (1兆6,000億円)
・戦略原潜 × 4隻 (2兆3,200億円)
・攻撃型原潜 × 4隻 (1兆2,800億円)
・新型潜水艦 × 4隻 (3,040億円)
・船舶用/潜水艦用原子力機関の開発 (3,000億円)
・8,200トン型護衛艦 × 4隻 (6,800億円)
・あかづき型汎用護衛艦 × 2隻 (1,500億円)
・あさひ型汎用護衛艦 × 16隻 (1兆2,000億円)
・新型補給艦 × 4隻 (2,000億円)
・P-1哨戒機 × 20隻 (2,400億円)
としています。
本書のコンセプト通り、具体的な兵器名や推定調達金額が記載されていて、
解り易くなっています。
また、兵器の写真・イラストも豊富でイメージが掴みやすいのも本書の特徴です。
個人的には、50ページから58ページまで記載されている、
イギリス軍と自衛隊の比較の論証が興味深かったです。
周囲を仮想敵国に囲まれた日本と同盟国に囲まれたイギリスでは事情は異なるものの、
同じ島国として参考になる点が多いとい主張は説得力があります。
加えて、自衛隊の問題点の抽出、在日米軍の戦力分析、
日本周辺の軍事脅威の分析等、現在の日本を取り巻く環境を丁寧に分析しています。
自主防衛には30兆円必要!等々、掛声だけの本とは一線を画し、
丁寧に作られている良書と思います。
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