リベラルは何故「敗北するか」を論理的に説明
本書はリベラル運動がなぜ勝てないのか?を論理的に考証している本です。
この点についての論旨は極めて明確で、歴史的な背景も交え論を進めます。
(大正政変と言われるデモは内閣を退陣させている例、等)
本書の構成は以下の通りとなっています。
第一章 リアル - 実力は実力を伴う行動によってしか倒せない
第二章 バーチャル - 政治的敗者はいつも文化へ逃げる
第三章 他社 - リベラルは「ビジネス」を巻き込めるか
本書には、論理の展開において唸らせるものが随所にありますが、
第二章において最も発揮されているかと思います。
「現実世界のリアルゲーム」と「世界観内のバーチャル・ゲーム」(p122)
においては、知識人たちのデモが、リアルな現実生活世界と
バーチャルな脳内観念世界の二重写しとなる点を指摘しています。
簡単に言うと、福島の原発事故は収束していない(リアル)と
原発は悪だから止めるべし(バーチャル)という対比です。
また、リベラルは「セカイ系」で「中二病」である(p139)
においては、リベラルデモの参加者を
「バーチャルのほうでは、たとえば平和国家で民主主義の日本が存亡の危機
にあるのです。そして、自分こそがその運命を握る戦士=リベラル知識人
だと思っている。
だから、エヴァの使途みたいな敵、たとえば集団的自衛権を容認する政府が
繰り出した安保関連法案などが来襲したら、エヴァへ乗りこんで、
もとい官邸前とか国会とかのデモへ参加して闘います。」(p141)
と一刀両断します。
本書のリベラルに対する提言部分については、どこまで本気で言っているか
わからない部分もありますが、論旨の展開は流石なものがあり一気に読み進めました。
リベラル派の気持ちが基本的に理解できなかった自分にとっては、
納得いくものが多く、参考になります。
リベラルの問題について考えたい人にはお薦めの一冊といえます。

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