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2020年4月19日日曜日

アメリカは中国を破産させる 日高 義樹

アメリカ政治の現状を理解する


本書のタイトルは「アメリカは中国を破産させる」となっていますが、
米国 VS 中国と言うのは本書の軸ではあるものの、
内容は現在の米国の政治シーンを詳細に説明しているもので、
アメリカ政治の現状を理解する意味では恰好の良書と言えます。

本書は「朝鮮半島はいまも戦闘地帯である」という項目からスタート、
北朝鮮は中国とロシア、韓国はアメリカの指導下にあるので、
日本が両国と直接交渉しても意味がないと斬って捨てます。

本書の基本的な論旨はなるほどと納得する部分が大ですが、
それだけでは説明できない南北朝鮮の勝手とも思える動きをどう考えるか?
この辺の説明がもう少し欲しかったところです。

最終章では「日米安保は消滅する」というショッキングな内容で〆められます。
日米安保消滅、理由はアメリカが特別な国でなくなったから。

日本側の事情としても、アメリカから締め出された中国・中国企業が日本に接近、
それに対して日本があまりに無防備であることもあり、
このシナリオが実現するかどうかは別として、
日本が非常に危ない状況であることは間違いないかと思います。

筆者の指摘するように日本が経済大国は幻...
その通りですね。

憲法改正だけで終わらない、日本独自の戦略が今こそ求められているのですが...
今の日本の政治シーンを見ていると、
暗い気持ちにしかなりませんね。

2020年3月22日日曜日

変見自在 中国は2020年で終わる 髙山 正之

日本・日本人の正しい歴史認識を再考すべし!


本書のタイトルは「中国は2020年で終わる」となっていますが、
これは本書に収録されている文章の一つです。

本書は週刊新潮に連載のコラムが元ネタなので、
特別に中国にフォーカスした本ではありません。

それでは矛先はどこに向かっているかと言えば、
中国はもちろんですが、
朝日新聞や欧米各国、韓国・北朝鮮にも向かっています。

特に朝日新聞のインチキ報道には厳しい視線を向けており、
朝日新聞の凋落はなるほどと納得させられるものがあります。

それよりも注目すべきなのは、
戦前の欧米各国へ向けられる厳しい視線へ注目です。

”日本 = 悪、欧米 = 善”という図式は本当か?
このことを疑う契機にも本書はなるかと思います。

本書を読んでいると、朝日新聞や欧米のインチキぶりに頭が来てしまうわけですが、
こういった怒りを持つことが日本人には必要なのだと思います。

2020年3月16日月曜日

逆さ地図で解き明かす新世界情勢 東アジア安保危機と令和日本の選択 松本 利秋

地政学的発想の重要性を認識すべし


本書の最初の部分には

「逆さ地図で見る日本列島」
「中国から見た南シナ海」
「逆さ地図で見るアジア」

の3枚の地図が挿入されており、
地図をこの視点で見ることの重要性が、
本文で展開されています。

中国やロシアから見ると以下に日本列島が邪魔であるか...
この辺を理解しないと、北方領土問題や尖閣諸島についての理解はできません。

本書は地政学的アプローチをメインに、
日本を取り巻く国際情勢について分かり易くまとめているので、
国際情勢の入門書として読んでも参考になるかと思います。

欲を言えば、今後の展開についての予想部分について、
もっとページを割いて頂きたかったですね。

2020年3月5日木曜日

米中覇権戦争の行方 北野 幸伯

米中対立の真の意味を考える


今起こっている米中の対立を単なる経済的問題として考えると、
事の本質を見誤ることになります。

その辺りの事について、「米中覇権戦争」という言葉を軸に、
まさに米中が覇権を争っているのが今の状況であり、
日本は米国と中国のどちらにつくべきか?
といったことを分かり易い筆致でまとめているのが本書になります。

「米中覇権戦争」というと”陰謀論”や”トンデモ本”を連想する人のために、
メジャーな媒体に掲載された記事を引用しながら論を展開しているので、
著者の述べていることに説得力があるのは当然です。

著者の敗戦国にならないためにはどうすべきか?
という提言については、日本人として一考すべきですね。

勝つためには気に入らない相手とも組むべき!
最大の敵はどこかを認識する!
国際政治のリアリズムを学ぶには最適の書かと思います。


2020年2月29日土曜日

日本人のための中国共産党100年史 内藤博文

中国共産党入門として最適


本書は中国共産党結党以来の100年間を、
平易な言葉でコンパクトにまとめた本です。

タイトルの「日本人のための」という言葉通り、
日本人にはあまり馴染みのない中国共産党について、
主だった事件を通して理解できるように書かれています。

本書の目次は以下の通りです。

1章 なぜ、共産党は内外の戦争を克服し覇者になれたのか?

2章 なぜ、毛沢東が希求した「理想の国家建設」は挫折したのか?

3章 なぜ、毛沢東は「文革」を掲げて粛清と弾圧をくり返したのか?

4章 なぜ、鄧小平は「脱・毛沢東」を果たせなかったのか?

5章 なぜ、江沢民と胡錦涛は中国を「超大国」に導けたのか?

6章 なぜ、習近平は個人独裁への道を邁進するのか?

1911年の辛亥革命から2019年香港民主化デモ発生まで、
中国共産党が何を考えてチャイナを統治してきたか、
その辺のことを理解する一助になるかと思います。

この類の本の宿命ではありますが、
各々の出来事を深く掘り下げるには限界がありますが、
知識の整理や入門書的に読むには良い本かと思います。

2019年11月18日月曜日

習近平の敗北 - 紅い帝国・中国の危機 福島香織

現状の中国問題を網羅的に解説


本書のタイトル的に、習近平個人に対する批判が中心の本かと思いましたが、
現在の中国が抱える主要なトピックスを網羅的にまとめてあり、
中国問題を理解する上で貴重な一冊かと思います。

ウイグル・チベット・香港やAI顔認識監視カメラによる支配等、
概要は何となくわかっているつもりのトピックスも、
その背景や現地の方の認識については知らないことも多く、
その恐るべき実態を知ることができました。

351ページの大作ではありますが、
臨場感があり読みやすいので、
あっという間に読了したという感じでした。

特別の知識が無くても読めるかと思いますので、
中国問題初学者にもお勧めできる本です。


2019年2月15日金曜日

2020年、世界の覇権争い ~世界はどう動き、日本はどうすべきかを読み解く ペマ ギャルポ

日本の目の前の危機を直視せよ!

本書は国際政治学者である ペマ ギャルポ (Pema Gyalpo)氏による
現在の国際政治の情勢を書き記した本です。
「世界の覇権争い」という視点からアメリカ、中国はもちろん、
インド、ロシア、北朝鮮、アフリカとグローバルに論じています。

国際関係のパートは簡潔に良くまとまっており、
初学者にとってもわかりやすいかと思います。

ただ、本書を一読して一番考えさせられたのは、
第六章にある「中華思想の犠牲となったチベット」ですね。
氏の故国であるチベットがいかにして中国の覇権主義に飲み込まれたか?
このことが生々しく述べられています。
(中国侵略による死亡者は120万人以上!)

「日本人はチベットの滅亡に学べ」(p215) はまさに著者の叫びで、
国を守ることの重要さを痛感させられます。

日本の行く末を考えるには極めて意義のある本かと思います。

2018年11月30日金曜日

中国に勝つ 日本の大戦略 プーチン流現実主義が日本を救う 北野 幸伯

対中国戦略を考える上で一読すべき良書

「日中戦争はもう始まっている! 戦闘なしで中国に勝つ方法とは?」
という衝撃的なキャッチで紹介されている本書ですが、
このことが「煽り」や「陰謀論」ではないことは、
本書を通読すれば納得いただけるはずです。

本書は新聞などの公開されている情報の分析を通じ、
中国の戦略を炙り出し、日中戦争が始まっていることを提示致します。
巷間の陰謀本ですと、
「私の独自ルートで中国官僚の情報を特別に入手したところ。。」
なんてのが出てきますが、本書には一切出てきませんのでご安心を!

また、第二次世界大戦で日本が破れた理由を明らかにし、
そのことから何を学ぶべきか?
すると安倍外交の見方も変わりますよ!


北野氏の分析は日頃からメルマガで読ませて頂きますが、
まとまった本として読みますと、
国際政治への理解がより深まったと実感できますね。

2017年8月27日日曜日

中国不要論 三橋 貴明

中国依存の危険性を警鐘 - 特に亡国の移民政策は必読

本書は、「中国不要論」というタイトルはやや内容をミスリードするかな?
という感じは無きにしも非ずで、中国の脅威全般について
警鐘を鳴らす内容となっている本です。

目次は以下の通りとなっています。

第1章:銃声なき戦争
第2章:グローバリズムという欺瞞
第3章:食料輸入を中国に頼る恐怖
第4章:亡国の移民政策
第5章:日本の試練と宿命

第1章では、日本経済が中国に依存しているという「嘘」を
具体的な統計を示して明らかにします。
第2章では、グローバリズムを推し進めた結果、日本企業が中国進出、
結果、日本国民が貧しくなり、中国人民が豊かになり、
更に、中国の軍備拡大へというシナリオになったことを示します。
第3章以降は、日本の安全保障問題を食料、外国人労働者受入という観点から論じます。

特に、「外国人を受け入れなければ日本が滅ぶ」
と言った明確なウソが、中国による「洗国」の餌食になるという
悪魔のシナリオに警鐘を鳴らします。
(嘘だと思う方は、チベットや東トルキスタンの現状を
ちょっとで調べれば理解できると思います。)

本書は特別な知識が無くても理解できるように、
豊富な統計的資料とともに解説していますので、
中国問題に興味を持ち始めた初心者の方にもお勧めの本と言えます。


2017年6月29日木曜日

常識ではあり得ない中国の裏側 陳 破空

「中国人だからよくわかる」というサブタイトルに偽りなし

 著者の陳 破空 氏は、在米民主化運動リーダーであり、
かつては天安門事件に呼応し、広州での民主化運動を主導した方。
その結果、4年半もの獄中生活を経験されています。

 本書は「リアルチャイナ」と題して、1~60までのトピックスを取り上げます。
各章は簡潔にまとまっていて読みやすく、あっという間に読見終えました。

 特に印象深かったのは、鄧小平についての章です。
リアルチャイナ51では、「本当は何もしていない改革開放の父」と題し、
鄧小平を斬って捨てます。
 「鄧小平はただ「経済改革を支持」しただけで、とくに経済改革を
設計したり主導したりしたわけではない」(p186)と述べ、
日本人が思い抱く、鄧小平は先見の明がある、と何となく考えている虚像をはがします。

 中国の実像を掴むという意味でも、非常に面白い本ですので、
ぜひ一読をお勧めいたします。




2017年4月2日日曜日

2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊 澁谷 司

中国問題を様々な角度から斬る

 本書の構成は以下の通りとなっています。

序章  中国共産党というモンスターを生み出してしまった「日本の失敗」
第一章 中国政治の真実は、どす黒い腐敗の巣である
第二章 インチキ・ウソだらけの中国経済の真相
第三章 戦後の主な日本歴代内閣の外交政策
第四章 安倍総理の国家戦略「セキュリティ・ダイヤモンド」
第五章 複雑怪奇な「中朝関係」の真相

 本書のタイトルから想像すると、中国崩壊への道筋を一貫して説明する本かな?
と思いますが、実際には、上記構成の通り、中国問題についての様々な問題を
取り上げた本です。従って、現代中国の問題を学ぶ上での
入門書的な色彩も持った本かと思います。

 本書のユニークなところは、日本の過去の政策と中国問題を論じているところで、
序章では「経済発展すると民主化する」という原則が中国に通用しなかった
日本の希望的観測の失敗を取り上げ、また、第三章では日本の主要な内閣での、
対中政策を解説します。

 個人的に最も興味深かったのは第五章です。
本書では、「旧瀋陽軍区が全面的に北朝鮮を支援し、場合によっては、
北をコントロールしていると考えれば、すべて腑に落ちるのではないか。」(p220)
という仮説を展開しています。
 中国国内政治が一枚岩でないことは周知の事実であり、
中国で核兵器を持つのは旧成都軍区、
従って、旧瀋陽軍区が自身の代わりに、北朝鮮に核を持たせた、
という著者の指摘は説得力があると思います。

 中国問題を横断的に読む解くのに参考になる一冊でした。


2017年2月18日土曜日

「トランプ大統領」から始まる中国大乱 黄 文雄 , 石 平

トランプ登場後の中国についてを問題提起した良書

 中国四川省出身の石平氏、台湾出身の黄文雄氏の対談形式の本です。
トランプ大統領登場によって、習近平体制の中国がどうなるか?
についてを予測した本です。

 構成は以下の通りです。

第1章 トランプ大統領で激変する米中とアジア情勢
第2章 トランプショックで中国経済は破綻する
第3章 崩壊する中国外交
第4章 2017年、権力闘争から始まる中国大乱
第5章 世界急変で日本が中国を叩き潰す

 本書の論旨として一貫しているのが、「中国経済は近々破綻する」
「中国外交、対外投資は失敗続き」といった中国悲観論的なトーンです。
対談形式であるが故に、テーマを突き詰めるというより、
問題提起的な論調になっています。
 両氏の見方も異なる点が多く、中国問題を多面的に眺めるには
最適の良書と思いました。

 自分が興味深かった指摘は、黄氏の述べている

「仮に、中国が南シナ海の支配を確立したとしても、それを守るためにはさらにその外洋まで出ていって守らなくてはならなくなる。」(p45)
「それは要するに、一時的に中国が南シナ海を抑えるかもしれない、ということにすぎません。中国のこの数千年の歴史を見るかぎりでは、領土や勢力圏を拡大しても、結局守りきれないで終わる、ということの繰り返しなのです。むしろ、それが遠因となって王朝が滅んだりしています。」(p47)

というところです。

 今現在でさえ、膨大な軍事費・治安維持費を負担している中国の現状をみれば、なるほどという指摘だと思いました。

 中国経済は破綻する、と言われて久しいですが、未だ破綻はしていません。
ここら辺が、資本主義でない「社会主義統制経済」だからと言えるでしょう。
それでも、中国経済は持ちませんよ!
というのを主要テーマを網羅しながら解り易く書いているのは、
二人の論客のなせる業かと思います。