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2023年4月9日日曜日

お金の流れで見る世界史 大村 大次郎

古代エジプトは脱税で滅んだ??


本書の表紙を見ると

・脱税で滅んだ古代エジプト
・消費税によって沈んだスペイン無敵艦隊

と言った刺激的な文言が並んでいます。

これらは要するに経済から歴史を見るということで、
学校では習わなかった視点と言えます。

例えば、ナポレオン軍が強かったと教科書ではならいますが、
ナポレオンが強かったのはフランス軍の費用が安かったからと本書は言います。

フランスでは徴兵制の導入により安い費用で大きな軍隊を動かせたが、
他のヨーロッパ諸国は傭兵に高額な必要を払っていたのです。

歴史も結局金かよ~と言われれば、まさにその通り!
というのが本書を通読しての感想で、
崇高な理念とかは二の次かも?って思ってしまいました。

なお、本書は ”お金の流れでわかる世界の歴史 富、経済、権力……はこう「動いた」”
を文庫化したものとのことです。

2021年5月11日火曜日

バカでも稼げる 「米国株」高配当投資 バフェット太郎

米国株入門としてわかりやすい


米国株式の入門書は最近増えてきましたが、
その中でも入門編としてはわかりやすい一冊かと思います。

米国株式の強み、その中でもなぜ高配当株に投資するのか?
この辺りの説明はわかりやすいかと思います。

しかしながら、投資上級者の方にとっては既知のものが多いと思います。

本書で勧めている投資法は、
アメリカの高配当株を複利投資するというシンプルなものなので、
特別に目新しいものではありません。

また、レビューなどで批判されている通り、
言葉使いが良いとは言い難いので、
こういった文章が嫌いな人も読まない方が良いかもしれません。

後半にはやたらと「クソダサい投資家」という文言が出てきますが、
これにカチンと来る人は多そうですね。

2020年6月27日土曜日

教養として知っておきたい33の経済理論 大村 大次郎

経済学に興味をもったら最初に読む本


私は大学で経済学を専攻したのですが、
最初はなかなかとっつきにくい学問だと思いました。
数学が苦手な人などは、数式がでてきた時点でアウトという人もいます。

そういう意味では、本書のような入門書を最初に読んでから、
次のステップで専門書に取り組んだ方が理解しやすいかと思います。

最初にコンコルド理論やゲーム理論など興味を引きそうなトピックスから入り、
経済学の祖であるアダム・スミスへとつなぎ、
MMTやピケティまでカバーするという構成は見事です。

この手の本の特性として、それぞれの経済理論の深入りは困難ですが、
それぞれの経済理論のとっかかりとしてはわかりやすくまとまっています。

ケインズやフリードマンといったビッグネームを名前しか知らない人は、
本書が経済学の入門としては良いかと思います。

2020年6月23日火曜日

マンガでわかる最強のFX入門 吉村 佳、安恒 理

FXへの最初の一歩


FXの入門書は数多くありますが、本書はその中でも、
全くFXの知識のない人が読んでもわかる内容になっているかと思います。

マンガのパートの後、それに付随する内容を文章で説明するスタイルで、
文章は図表も多くわかりやすいです。

「FXとはなんぞや?」というレベルの方が読むか、
多少のFXの知識はあるが、
もう一度知識を整理したい人が読むには適した本かと思います。

逆に、実際にどこに口座を開いて実際にはこう取引して...
みたいな本は次のステップで別の本に当たった方が良いですね。

2020年5月3日日曜日

誰も書けなかった日本の経済損失 上念 司

項目毎に日本の経済損失がいくらかを計算する試み


本書は日本が被っている経済損失が一体いくらなのか?
この辺を計算してみようという本です。

例えば、サービス残業やダラダラ会議が無駄であることは誰もがわかっていますが、
それが一体日本全体でいくらのロスになるのか?

この辺をきっちりとまとめた本は少ないので、
面白い試みかと思います。

本書は以下のような3部構成になっています。

第1章 生活・仕事に蔓延する損失
第2章 企業戦略・社会政策がもたらす損失
第3章 国家の戦略による損失

個人的には第1章が面白かったですね。
サービス残業やダラダラ会議に加えて、
ひきこもり、飲酒などの損失を分析しており、
考え方は参考になる部分が大です。

なお、本書のデータについてはインターネットの無料情報が中心とのこと。
従って、無料の情報だけでもこれだけの分析ができますよ!
という意味で参考になる部分と、
計算方法が結論むりやりかな?
と言う部分が混在している感じです。

ただし、計算方法・考え方がきちんと明示されていますので、
マクロ的な経済センスを磨くには参考になる本かと思います。

2019年4月23日火曜日

知ってはいけない 金持ち 悪の法則 大村大次郎

税金を払わない日本の富裕層という大問題

著者は元国税調査官の大村大次郎氏で、
本書は日本経済に巧妙に張り巡らされた仕掛けを明らかにする本です。
要は、普通の人は決して金持ちなんかにはなれないよ!
という一見絶望的な内容の本です。

本書の目次は以下の通りとなっています。

第一章 激増する億万長者の正体

第二章 不動産で儲けているのは誰だ!

第三章 開業医の子供はなぜ医者になるのか

第四章 キャリア官僚「悪の錬金術」

第五章 富裕層の必須条件「税金は払わない」

第六章 そして金持ち世襲化する

第七章 悪の総本山「経団連」の深層

第八章 それでも庶民は金持ちになれる

本書のキモは、富裕層の必須条件は税金を払わないことであり、
それゆえ、金持ちは世襲化するのだ!ということを、
税金の専門家という視点から描いたものです。
また、経団連を悪の総本山と切って捨て、
大企業の利益を守るためだけの圧力団体と化した理由を説明します。

それでは不幸なサラリーマンが報われるにはどうしたら良いのか?

本書の第八章で解決策を提示しています。
それは、左翼思想を排したスマートユニオンを作り、
サラリーマンが団結することだという主張です。

ご趣旨は良くわかるのですが、サラリーマンが団結するのは容易ではないですね。
個人的にはこのあたりの主張をする若手カリスマ政治家が出てくれば
情勢は変わるかもしれませんが、現状では困難です。

いずれにしましても、金持ちが世襲化する社会の仕組みを把握するには良書ですね。


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2019年1月28日月曜日

米中貿易戦争で日本は果実を得る 高橋 洋一

データに裏打ちされた分析は流石!

米中貿易戦争は米国の圧倒的勝利に終わる!
これは、中国から米国への輸出額は米国から中国への輸出額の4倍なので、
関税の報復合戦ではそもそも中国に勝ち目はないわけです。

トランプはアメリカの国益を守るためには、
ここらで本腰を入れて、知的所有権保護や先端技術の優位を
堅持させないとやばい!と思っていて、
それを実行に移しているだけなのです。

本書でも中国に未来は共産党独裁放棄か経済崩壊のどちらか!
という予言をされていますが、本書を通読すればその点は理解できるかと思います。

日本についてはこの点は心配ないとは筆者の論ではありますが、
このまま財務省の好き勝手にさせてはやばいよ!と後半で記されています。

私も概ねの論旨は全くその通りだとは思いますが、
近々にそういった未来が来るかは少々疑問もあります。
財務省も中国もしぶといですからね。


2019年1月10日木曜日

日本を亡ぼす岩盤規制 既得権者の正体を暴く 上念司

日本の岩盤規制の現状を理解するには最適の書

本書によれば、岩盤規制によって日本国民は
毎年30兆円の負担増となっているとのこと!
実に

”毎年100兆円の国の予算のうち30兆円は無駄に使われていることになる”(p235)

というから恐ろしい話である。

本書では下記の8章に分けてその根拠を説明しています。

第1章:財務省
第2章:農業
第3章:放送・通信
第4章:銀行
第5章:NHK
第6章:医療・病院
第7章:保育園
第8章:朝日新聞

この中で私が一番興味深く読んだのが第8章の朝日新聞。
副題が「朝日新聞はいつ潰れるのか?」となっており、
朝日新聞の部数がどれだけ減少すれば朝日新聞が倒産するかを、
業績推移やキャッシュフローの観点から説明しています。
このあたりの説明は経済評論家として一流の氏ならでは!

"全国各地にいるアンチ朝日新聞の「一般市民」約一万人が、
毎月3~4件を目標に新規解約の勧誘をしていると聞く。" (p233)

こういった方々にも一つの指標となりますね!

日本の岩盤規制問題は歴史が長く根深いものがありますが、
この事情にあまり詳しくない方でも、
平易な言葉で書いてあるので理解しやすいです。
入門書的にも、あるいは、知識を整理するうえでもお勧めの本ですね。

2018年12月20日木曜日

ものすごく真っ当で、ありえないほど簡単な お金の増やし方 朝倉 智也

インデックス投信を積み立て購入が最強!

モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也氏による
「インデックス投信のススメ」本です。

筆者の結論はずばり

「SBI・先進国株式インデックス・ファンド 
 (愛称:雪だるま)を積み立てで買おう!」

というものです。

そこに至るまでの論旨は極めて明確であり、
"年5%の運用、20年でお金1.7倍も夢じゃない!"
という帯のフレーズは説得力があります。

あまりに簡潔すぎる結論であり、
本書の内容に共感すればすぐにでも投資を始めたくなるな!
という内容かと思います。

ただし、投資はあくまでも自己責任であるし、
これまで順調に拡大してきた世界経済もこれからのことはわかりません。
実際に投資を始めようとする場合は、
色々な本を読むことをお勧めします。
どんな本でも1冊だけ信用するのは危険すぎますね。

逆に言えば、投資の知識をつけるために色々な本を読むという観点では、
本書もそのうちの一冊に加えてよいかと思います。

"これ1本でOKのすごい投信があった! "
というのは、やはりそれなりに説得力がありますからね。

お金を少しでも増やしたい人のための投資信託入門 (洋泉社MOOK)

超がつく投資信託の入門書

モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也氏監修のムック本です。

投資信託の入門書は数多くありますが、
類書に比べて大型本ということもあり見やすいこと、
全くの初心者であっても理解できるという点では評価できます。
それは本書の目次を見ればご納得頂けるかと思います。

◆巻頭
・カンタン&手間ナシで資産を増やす! 初めての投資信託5ステップ
・少しでも資産を増やしたいなら投資信託がベスト
・株式投資よりも手軽で安心!! 投資信託の3つのメリット

◆PART1 初心者でもわかる!! 投資信託の基礎知識
◆PART2 資産を増やしたければ「投信積み立て」を選べ!!
◆PART3 インデックスファンド 銘柄選びのコツ
◆PART4 インデックスファンド お勧めの組み合わせ&買い方、大公開! 
◆SPECIAL アクティブファンドとバランス型の銘柄選びの決め手
◆PART5 iDeCoとNISAをフル活用して賢く節税

ただし、ある程度知識のある方にとっては
常識的な内容と言える部分が多いかと思います。、
投資の知識を深めようという方には向きませんね。

あくまでも「初心者の方向け」であり、
投資信託の本は読んだことがない!
という方にとっての最初の一冊にはなかなかふさわしい本かと思います。

2018年10月10日水曜日

マンガでわかる最強の投資術 (エイムック 3964)

インデックス投資入門書としては秀逸

本書で言うところの「最強の投資術」とは「インデックス投資」のこと。
長期株式投資が世界的に有利である証拠を示しながら、
年率6%の長期運用がどうして可能なのか?
また、NISAなどについても触れており、
インデックス投資についての入門書としては
コンパクトに纏まっていて非常にわかりやすいと思います。

本書はムック本スタイルで、漫画の合間に解説をはさむというスタイル。
マンガとしても結構楽しめました。

本書で述べていることで印象的だったのは以下のトピックスです。

・最低限の生活防衛資金以外はすべて投資してしまって構わない。 (p33)

20-30代では人的資本が多いので、
生活防衛資金(本書では50万円に設定)以外は投資しましょう!
ということ。

・頭金を払わずに、すべて住宅ローンにするんですよ!(p101)

住宅ローンが1%台で借りられる今ならば、
インデックス投信で得られる5-6%の方が有利。

異論・反論はいくらでも思いつきますが、
問題提起的に読めば面白いのかな?と思います。
インデックス投資だってタイミング的には損することもありますからね。

また、銀行での手数料がバカ高い投資信託を購入することに警鐘をならすなど、
手数料についての項目にもぺージを割いています。

インデックス投資初心者には入門書として、
中級者は自分の知識を今一度整理する本として役に立つかと思います。

2018年9月18日火曜日

マンガでわかる デキる人は「数字」で伝える 深沢 真太郎

企画管理部に配属されたら必読の書

私は企画管理系の仕事を長いことやっていたので、
数字で伝えることは特別苦手ではありません。

しかしながら、本書を読むと「数字」で伝えることの大切さを再認識するとともに、
何の為のプレゼンなのかを常に意識することの大切さを実感致します。

特に「第3章 グラフを使わない人になる!?」では、
グラフがそもそも本当に必要か?という問いを投げかけます。

自分も最近は、やたらグラフばかりで何が言いたいのか
わからない資料が多いと感じていたので、
こういう形で整理して頂けると助かりますね。

これから経理や企画管理といった部門で働くことになった、
という人には是非とも読んでいただきたい書物です。
私も20年前に読みたかったですね。

また、本書の最後の締め言葉的に述べられている

"数字と論理だけの完璧なプレゼンテーションは、
相手に伝わらない!」(p196)

というのは、本書が単なるテクニックを伝授する本でない事を
物語っていると思います。

2018年1月29日月曜日

5000円ではじめる仮想通貨投資入門 上野義治

仮想通貨投資のアウトラインを学ぶには良い

本書は「仮想通貨投資入門」と銘打っておりますので、
仮想通貨の投資方法やリスク、仮想通貨の選択方法など、
平易にまとめられていてわかりやすいです。

本書では、仮想通貨投資は毎月投資がお勧めされており、
この辺りは仮想通貨が普通の投資商品と変わらない、
といった側面が強調されております。

一方「そもそも仮想通貨とは何か?」という点については、
もう少々詳しい説明があれば良いかな?
と思わせる部分があります。

そういう意味では、ビットコインをより深掘りする意味では
類書を当たる方が良いですが、
「ビットコインのアウトラインを短期間で学ぶ」
という目的では本書はなかなか良いかと思います。


2018年1月14日日曜日

人生100年時代のお金の不安がなくなる話

本書を読んでもお金の不安はなくならないが。。。

本書は竹中平蔵氏と出口治明氏の対談形式の本になります。
出口氏の主張の要旨は、
「将来の生活の不安はないです。何故ならばずっと働けばいいから」
というもので、竹中氏も
「老後の心配より、自分が何をした以下の方が大事」と呼応致します。

これからの高齢化社会を「年齢フリー」などの考え方で生き抜くなど
示唆に富んだ内容はありますが、全体的に少々楽観的すぎるかな?
という気が致します。

例えば、年齢フリーの考え方や新卒一括採用への批判はその通りかもしれないけど、
これを日本の会社が採用していくにはどうしたらいいか?
というのはかなり難しい問題かと思います。

結論的には、この本を読んだだけで、人生100年時代のお金の不安は
解消することはないと思いますが、今の日本の置かれている状況の論点を
整理するにはいい本かな?と思います。

2017年6月12日月曜日

超ど素人が極める株 hina

株式の入門前の入門書

 ちょっと時間ができたので、株式の基礎をもう一度勉強しよう!
と思って手に取った本です。

 本書を通読してみての感想は以下の通りとなります。

・見開き2ページで一つのテーマを扱っており、読みやすい
・イラストが多用されており、視覚的に理解しやすい

 しかし一方

・タイトルが「株を極める」となっていますが、このレベルの内容では株を極める
 というのはかなり無理があるかな?
・入門書にありがちですが、理論的にちょっと単純化しすぎているところもある。

 そう意味では、株式の中級者以上の方には、
参考になる情報がほぼないかと思います。

 「株を極める」つもりでなく、株式入門書として考えれば、
それなりの価値がある本かな?という感じですね。

 しかしながら、この本一冊読んで株式投資の世界へ!
というのはお勧めできませんね。


2017年5月23日火曜日

経済は地理から学べ 宮路 秀作

一気に読める地理の副読本

 本書は、「立地、資源、貿易、人口、文化」の視点から地理を読み解いたものです。
今話題の地政学を学ぶ上での前提の知識を得るにも最適の本かな?と思います。

 印象的なトピックスはいくつかありますが、例えば17の
「アルミニウムがわかれば、資源大国がわかる」(p102~p107)。
アルミニウムの原料であるボーキサイトのとれるところは?
→(熱帯土壌)
アルミニウムを作るには?
→(大量の電気が必要)→ 水力発電がさかんな国が有利
といったように、明快な論旨で展開していきます。

 一つ一つのトピックは短めで簡潔にまとめられているので、
ややロジックが粗い箇所もありますが、
地理を横断的に学ぶにはよいかと思います。
 

2017年3月11日土曜日

退職金バカ 50歳から資産を殖やす人、沈む人 中野 晴啓

50代で貯蓄0の方は一読をお薦め

 筆者の中野晴啓さんは、セゾン投信株式会社創業者にして、
セゾン投信株式会社 代表取締役社長兼CIO(チーフインベストメントオフィサー)
の方。
 故に終章では、「老後の資産運用に適した投資信託の選び方」
を取り上げて、適切な投資信託の選び方をアドバイスしてくれます。

 ここで述べられているのは

① 継続的な資金流入はあるか?
② 信託期間は無期限か?
③ 幅広く分散投資されているか?
④ 積立投資ができるか?
⑤ 分配金は最小限か?
⑥ 売買・管理コストは安いか?

と言った、投信選びではオーソドックスな考え方で、
上記で述べられたことがよく理解できない、ということであれば、
本書を一読することをお勧めいたします。

 本書が優れているのは、50代が実際にいくら持っているのか?
の統計的な数字を取り上げ、50代で貯金0という人が約3割もいる
という驚愕の事実からスタートし、ただし、ここから積立投信をしていていけば、
65歳までには何とかなりますよ、というのを具体的な数字を交え、
論を展開していることです。

 本書の「運用は死ぬまで続ける」(p87)という姿勢はその通り!
と思わせるものですね。
 本書を入口に、投資生活に入るというのはいいかもしれませんが、
紙面の関係からもあり、積立投信がいいと言う結論は鵜吞みにせず、
複数の意見を参考にした方がいいかな?と思います。

 個人的に共感するのは
「役員コースを狙えるところにいる人は別として、
今のポジションから大きく上に行くことのない「それ以外」の人は、
正直な気持ち、50歳を過ぎてから自分を捨てて会社にご奉公する必要は、
どこにもないと思います。」(p18)
という一文ですね。
 それを踏まえたうえでの、50歳からの生き方、
については参考になるところ大でした。


2017年2月26日日曜日

最強の日本経済が世界を牽引する 長谷川慶太郎

豊富な事例をもとに日本経済の大局を掴む

 長谷川慶太郎先生、御年89歳ではあるが、相変わらずの多作ですね。
多作であるが故に、本書で出てくるエピソードにはお馴染みのものも多いです。
(サムスンが重電に手を出せない、ベルリンの壁崩壊を予測、等々)

 しかしながら、トランプ躍進の背景や買い手が強くなる時代、
世界の政治体制のキーワードが離脱であるなど、
豊富な知識に基づき、世界経済を説明する筆力は健在です。

 本書の構成は以下の通りとなっています。

第1章 トランプ躍進の「意味」とアメリカの現実
第2章 世界の政治体制が「離脱」で決定的に変わる
第3章 21世紀の日本経済が圧倒的に強い理由
第4章 日本が「安全」「安心」である理由

 経済の個別のトピックスについては、勉強になる点が多く、
この点については◎ですが、これが即、日本経済のみが安泰!
という結論に至るのか?
この点は各自ご判断頂きたい、と思います。
何しろ、長谷川先生は強気一辺倒ですから。。。。


2017年2月21日火曜日

恐慌化する世界で日本が一人勝ちする 今井 澂

日本悲観論に喝!日経平均は3万円を目指す!

 本書に一貫して流れる論旨は、「たとえ世界経済が停滞しても日本だけは勝ち続ける!」という力強い言葉です。 筆者は、自身を「私は慎重な楽観主義者である」(p17)と定義した上で、巷にあふれる日本悲観論者を切って捨てます。

 本書の構成は下記の通りです。

序章   あらゆる分野で世界を牽引していく日本
第1章 経済に不透明感がぬぐえない米国
第2章 負のループから抜け出せない欧州、中国、中東、ロシア
第3章 安倍政権が国内外に風穴を開ける
第4章 日本金融の底力が世界に認められる非
第5章 日本一人勝ちの世界がやってくる

 まず、コロンビア大学のデビッド・ワインシュタイン教授の指摘を引用する形で、日本の政務債務1200兆円がうそであることを皮切りに、「長期資金を組めるのは日本だけ」「高齢者も日本の起爆剤」といった日本がこれから一人勝ちする理由を淡々と述べる一方、米国・欧州・中東・ロシア・中国での経済の先行きは危ないと警鐘を鳴らします。

 また、筆者は「貧国ロシアが北方4島を返還する」「北朝鮮拉致被害者の大量帰国が実現する」(p140)といった、大胆かつ本当に実現すればまさにハッピーな予言を行っています。(正直、この辺は論理の詰めがあまり精緻ではないかなと思いましたが。)

 本書の性格上、日本の悲観的な一面にはあえて触れていないという面もあるかとは思いますが、筆者も述べているように「日本経済がこのままダメになるという悲観論にどれほど理があるでしょうか。」(p18)。ここは冷静になって、本書を材料に日本の明るい未来を考えるという意味では参考になる一冊だと思います。