スイスに学ぶべき点とは?
ドイツのシュトゥットガルト在住である、川口 マーン 惠美さんの著作です。
従って、日本とスイスだけでなく、ところどころ、ドイツ在住者ならではの視点も入り、
非常に興味深い切り口となっています。
個人的に興味深かったのは、「第6章 スイスの農業は実は観光業」ですね。
スイスでは環境や景観に対する努力に補助金がでています。
なるほど、貿易立国のスイスは高い関税をかければ輸出が不利になり、
また、輸入品の価格は跳ね上がり、庶民の財布を直撃します。
そうであれば、スイスの主要産業の観光業のためにも、
美しい景観を維持してくれる農業に補助金を払うのはリーズナブルというわけです。
筆者はまた、「景観維持の農業は日本でできるか」(p118)という問題提起も。
この景観維持のための農業という視点、呉智英先生の著書にもあります。
呉先生の「サルの正義」という本に「水田はすべて国立公園に」
という章があります。
こちらでは、「全水田の国立公園化、全農民の学芸員化」により、
日本人の原風景である懐かしき水田風景を維持できる、とあります。
日本でもこの論点から農業を論じないと、日本の美しい農村が消えて、
大変なことになるのでは?と心配してしまいます。
上記のみならず、日本がスイスから学ぶべき点(国防、移民政策)も
独自の視点から述べられていて面白かった本です。


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