安倍外交を狙いを安倍首相のスピーチを軸に詳しく解説
屋山太郎氏による、安倍首相のスピーチ解説集ともいうべき本です。
もちろん、単なる解説の域に止まらず、日本を取り巻く国際情勢についても
丁寧な解説が施されています。
本書の構成は以下の通りとなっています。
序 章 中国を追い詰める安倍政権の対等外交
第1章 安倍外交の三つの課題
第2章 大逆転の東京オリンピック招致
第3章 東南アジア歴訪で掲げた「法の支配」
第4章 岸信介譲りのインド重視
第5章 新しい日本の自画像、積極的平和主義
第6章 豪州とつくる「安全保障のダイヤモンド」
第7章 日米和解から「希望の同盟」へ
第8章 想定外だった英国のEU離脱
第9章 領土返還はプーチン独裁の今しかない
各章の最後には、関連する安倍首相のスピーチが記載されています。
外交スピーチ上、特に中国に対しては名指しで批判することは難しいですが、
屋山氏による丁寧な解説により、安倍首相の対中国戦略の真意が浮かび上がります。
本書の内容は、中国を日米印豪の”ダイヤモンド”で囲い込み、
法の支配をしくしくと掲げ、日米対等の関係になる為に避けられない
憲法改正へというように論が展開していきます。
本書でも「圧巻は何といっても2015年4月の米議会演説だろう」(p3)
とあるように、本書を読み終えてから、安倍首相の議会演説を読み直すと
この素晴らしさを再認識致しました。
また、謝罪外交との訣別を告げる「戦後70年談話」についても、
「朝日新聞がそれほどまでに批判するのだから、「安倍談話」が
どれだけ画期的であったかわかろうというものだ。」(p212)
と朝日新聞を切って捨てるくだりも極めて論旨が明確です。
個人的に印象深かったのは、第4章のインドについて述べている章です。
ネルー首相(初代インド首相)の話を祖父・岸信介の膝の上で聞かされた
というエピソードは日印の歴史を物語る上で重要と感じました。
安倍首相のスピーチから安倍外交の真意を語るという切り口は新鮮です。
日米同盟や安保法案を否定する人にこそ読んでいただきたい本ですね。

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