2017年2月12日日曜日

歴史問題は解決しない 倉山満

歴史戦に勝つには必読の書

 2月22日・竹島の日を前にして、再読しました。

 本書のサブタイトルは「日本がこれからも敗戦国でありつづける理由」
とショッキングなものになっています。
また、序章の書き出しも「安倍首相は歴史問題を解決できない」
という文言からスタートし、歴史問題の解決が容易でないことを伺わせます。

 その理由を、ヨーロッパの歴史を遡り、いかにしてヨーロッパ近代は成立したか、
日本以外すべての国が戦後レジームからの脱却 (= 日本を敗戦国のままにさせる体制)
をなぜ望まないか?を丁寧な筆致で解説したのが本書です。

 本書の構成は以下の通りです。

序章 安倍内閣が「歴史問題」を解決できない理由
第1章 近代の前提――歴史問題を解決させたくない
第2章 ウェストファリア体制と反近代の衝動
第3章 ヨーロッパ近代の成立と身勝手な「文明」の押しつけ
第4章 総力戦では歴史認識こそが最大の武器
第5章 日本は敗戦国から抜け出せないのか
終章 敗戦国から抜け出す方法

 本書を通読してまず感じたのが、宗教戦争を通じて殺戮を繰り返してきた欧州が、
ウエストファリア体制を確立するにあたり、
「異教徒を殺さなくてよい」(p84) という価値観にたどり着くまでに、
どれだけの時間、命が費やされてきたか?という歴史の闇の部分です。

 また、アメリカ合衆国が「非ウェストファリア型国家」であり、
そのアメリカが戦後日本に行った「相手の国家体制の完全崩壊、
復讐裁判による悪魔化、そして二度と刃向かえないほど牙を剝く」(p157)
という行為がどこから来るのか、についても詳細な分析があります。

 本書のタイトルはショッキングなものではありますが、
その理由は本書を読婿とによって理解できました。
 日本が敗戦国から抜け出すことは簡単ではありませんが、
いずれは抜け出さなくてはいけないと思います。
 そのためにも、本書に記載されていることを理解し、
考えることが重要かと思います。

(まずは、日本の歴史教科書・歴史教育から何とかしなければ!
 と思いますが。。。。)


0 件のコメント:

コメントを投稿