2021年5月24日月曜日

最新科学で探る日本史 安蒜政雄 他 (監修)

科学技術で覆る定説


本書は科学技術の進歩によって覆った定説について、
旧石器時代から江戸時代までで主要なものを取り上げています。

歴史に詳しい方には既知のものも多いかと思いますが、
そうだったのか!と驚くことも多いかと思います。

現代人は縄文人の遺伝子を受け継いでいるのは10%程度とか、
戦国時代の鉄砲の精度はイマイチだったとか、
ちょっと面白い歴史の知識がつくかと思います。

ただし、ムック本で見開き2ページで一つのトピックスを説明しているので、
写真や図表が多いというメリットがある反面、
詳細な説明を期待すると肩透かしを食らうかも?

あくまで、本書をとっかかりに、
歴史の通説はどういう形で覆るのか?
こういった読み方が良いかと思います。

2021年5月15日土曜日

聖徳太子に秘められた古寺・伝説の謎 正史に隠れた実像と信仰を探る 瀧音能之(編) 古川順弘(著)

聖徳太子の謎に迫る良書


聖徳太子についての謎が多く、その謎に迫った本は多いですが、
自説を延々と展開するタイプの本だと、
実際何が謎かが良くわからなかったりします。

本書は、著者独自の視点を紹介しているのはもちろんですが、
異説も丁寧に取り上げており、
聖徳太子について確実にわかっているポイント、
未だに謎で論争になっているポイントが明確になっており、
今現在の聖徳太子の等身大が浮かび上がっているように思えます。

文章も平易で読みやすく、
日本史にそれ程詳しくない方にも理解できるかと思います。

「聖徳太子は実在しなかった!」という説を何となく信じている方は、
本書を読んで、今一度聖徳太子をニュートラルな目で見てほしいですね。


2021年5月11日火曜日

「違和感」の日本史 本郷 和人

歴史好きにはたまらない本


本書は産経新聞に連載中の『本郷和人の日本史ナナメ読み』の
2018年6月7日~21年2月11日掲載分を加筆修正・再構成したものとのことで、
歴史にまつわるエッセイといった文章ですが、
日本史を学びたい人にとっては勉強になることが多いです。

本書の目次は下記のようになっています。

第1章 江戸時代に鎖国はなかったのか
第2章 2代将軍が天皇に激怒の「違和感」
第3章 信長の「天下」とは京都周辺だけか
第4章 なぜ西郷どんは大隈重信を嫌うのか
第5章 「男と女」の立ち位置の行方
第6章 天皇をめぐる歴史の謎
第7章 夏目漱石のワケありな門人たち
第8章 人物を語らない歴史研究でいいのか

個人的には第5章で取り上げられている荻野吟子さんの生き様が印象的でした。
彼女は17歳で近隣の名主と結婚するわけですが、
よそで淋病をもらい吟子にうつしました。

そのことで離婚し、子供が産めなくなってしまうのですが、
その際、男性医しかいない当時のことですから、
男性からの診察は相当屈辱的だったとのこと。
そこで世の女性を救うべく医者になることを志します。

その後の奮闘ぶりが本書に書かれているのですが、
これがなかなか大変で考えさせられるものがありました。

その他の人物も躍動感ある筆致で述べられていて、
あっという間に読了したという感じでした。

バカでも稼げる 「米国株」高配当投資 バフェット太郎

米国株入門としてわかりやすい


米国株式の入門書は最近増えてきましたが、
その中でも入門編としてはわかりやすい一冊かと思います。

米国株式の強み、その中でもなぜ高配当株に投資するのか?
この辺りの説明はわかりやすいかと思います。

しかしながら、投資上級者の方にとっては既知のものが多いと思います。

本書で勧めている投資法は、
アメリカの高配当株を複利投資するというシンプルなものなので、
特別に目新しいものではありません。

また、レビューなどで批判されている通り、
言葉使いが良いとは言い難いので、
こういった文章が嫌いな人も読まない方が良いかもしれません。

後半にはやたらと「クソダサい投資家」という文言が出てきますが、
これにカチンと来る人は多そうですね。

2021年5月7日金曜日

漫画 サピエンス全史 人類の誕生編 ユヴァル・ノア・ハラリ

超大型本なので要注意!


「サピエンス全史」が話題になっているので、
とりあえずは入門編的に漫画版を読んでみようと思ったのですが...

本の大きさにびっくりです。
A4変形とありますが、
横は20cm超、縦は37cm超もあります。

なので、会社の帰りに電車で読もう!なんて人には、
あまり向かない本かと思いますので要注意です。

内容的には認知革命の概要をうまく説明しているとは思いました。
ただし、漫画の分量が多い割には内容的には深いところまで説明されていない感じです。

この辺りは海外の漫画と日本の漫画の差なのかと思いましたが、
サピエンス全史への序章と考えれば通読の価値はあると思いました。